one 〜2
校庭の砂が風に運ばれ僕の知らないところへ飛んでく。
別に今の生活が嫌だとかそんなんじゃなけど,とにかくどこか遠い場所に行きたかった。
そんなことを考えながら時間も気にせず砂の混じった色の変わらつつある空を眺めてた。
「またお前こんなとこでぼぉっとしてたの」
直也が突然うしろから話しかけてきた。
その見た目はもともと色黒の肌がさらに日に焼け,一目みただけで野球部とわかる。自己主張の強い肌だ。
「お前,野球やめてから変わったよな」
「そうかな」
たしかに僕は変わった。
でもそれが野球と結びつけるのはナンセンスだろう。
自分でもわからないようなもっと違う理由があるんだ。
そう,僕の世界は何か足りなかった。
でもその何かが何なのかさえわからなくて,耳がむずかゆくなるような,そんなもどかしさを感じてた。
「また,近いうち遊ぼうぜ。どうせお前は暇なんだろ。俺が部活が無いときにでも遊ぼう。じゃあ,ミーティングあるから,じゃあな」
「ああ,またな」
気付いたら日が暮れてた。
別に今の生活が嫌だとかそんなんじゃなけど,とにかくどこか遠い場所に行きたかった。
そんなことを考えながら時間も気にせず砂の混じった色の変わらつつある空を眺めてた。
「またお前こんなとこでぼぉっとしてたの」
直也が突然うしろから話しかけてきた。
その見た目はもともと色黒の肌がさらに日に焼け,一目みただけで野球部とわかる。自己主張の強い肌だ。
「お前,野球やめてから変わったよな」
「そうかな」
たしかに僕は変わった。
でもそれが野球と結びつけるのはナンセンスだろう。
自分でもわからないようなもっと違う理由があるんだ。
そう,僕の世界は何か足りなかった。
でもその何かが何なのかさえわからなくて,耳がむずかゆくなるような,そんなもどかしさを感じてた。
「また,近いうち遊ぼうぜ。どうせお前は暇なんだろ。俺が部活が無いときにでも遊ぼう。じゃあ,ミーティングあるから,じゃあな」
「ああ,またな」
気付いたら日が暮れてた。
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