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イズコノキオク2

[603]  春風揺  2010-01-24投稿
そんな感じで俺と恭介は、進級してから早々受験の話をしてた訳だ。

まぁそこが進学校、時浜なのである。

放課後、俺と恭介は極々普通の学生的世間話に花を咲かせての帰路、話は途中で自宅についてしまった。

徒歩5分の所に家があるからだ。

「このたった5分の帰り道で事故ったって…どうしようもないな〜俺…。」

家に帰ってきたら毎回毎回思うことだ。

そして流石にあれから二年も経ってれば、家の前で自分の愚かさに泣いたりはしない。

そして近所のおばさんに「大丈夫?」って言われることもない。

そんな哀れむような目で見ないでと更に涙が倍増することもない。

そんなことを考えてた傍らに、背後から声が掛かった。

「…何やってんのコウ兄?…またあの癖?」

俺の妹の亜海だ。部活の帰りだろう。何もやってない俺と大違いだ。

「うっせぇ…。話しかけんな哀しくなるから。」

「はい!いいからさっさと家入るよ〜。」

「おいっ、ちょっと!」

半ば強引に強制送還。性格はゴリラみたいなこんな妹でも容姿は可愛いいらしいので結構モテるらしい。

らしいというのは兄的地位の面目からと実兄からはエサを望む獰猛ゴリラにしか見えないからだ。

「誰がゴリラだ!」

…そう彼女改めゴリラは勝手に俺の中のキャラ解説に口を出してくるのだ。

「ゴリラなんて(思っても)言ってないだろ。」

「ゴリラゴリラゴリラゴリラゴリラゴリラうるさいわね!」

「そんな言ってねぇよ!俺は1+3(心の中でのゴリラ使用回数)回だ!お前の方がゴリラ乱用だからな!7回も!!」

「ゴ、ゴリラ乱用ですってぇ!?使いたくて使っとるんじゃないわボケェ〜!!」

そんなこんなでジャイアントパンチ→スピニングコング→ハンドスラップ→ドンキーヘッドバッド…とボコボコにやられた俺は―\r

「どこぞやのキャラのワザいちいち使うな!!」

だから人の感想(ゴリラ実態調査)に入ってくるなって…。

「ゴリラ言うなあああああアアアあぁあアぁァ!!!」

その瞬間、家がタルコンガビートした。

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