携帯小説!(PC版)

碧 31

[321]  2010-01-31投稿
「なんでそんな汗かいてるの…?」

あたしは涙まじりに問い掛ける。

「今さら…?」
「だって…」

"はぁ"っていうため息が聞こえてきた。

「着いてきてるかと思って振り向いたらいないから」
「探してくれたの?」

あたしは目を丸くして聞いた。

「だってなんかあったら責任感じますから」

「なんで…」
「え?」

あたしの声が聞き取れずに聞き返してくる。

「ほっといてくれて良かったのに…!」

―かわいそうね

―まだ30歳でしょ?

「は?」
「そんな事してアンタが事故にでも遭っちゃったらどうすんのよ!」

―娘さんを探してたんだって…


気付くとあたしの頬にはまた涙が伝っていた。

「落ち着けって…」
「…っ」

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