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おとないさん

[1081]  ゾン  2010-02-07投稿
ある晴れの日、おばあちゃんと散歩した

公園で1時間ほど遊び、帰り道の事だ

突然霧が出てきて
何処からともなくシャリン シャリンと音が聞こえた

例えるなら、お坊さんが持ってる棒の様な音だ

すると霧から行列の様な人影が見えた

おばあちゃんの方を見ると、緊張した顔つきだ

突然おばあちゃんが、私の手を強く引っ張り茂みの中に隠れた

「いいかい、私が良いと言うまで絶対に喋るな」
「前を通る物を絶対に見るな」

私は怖くなり、目を閉じ必死に茂みに隠れた

しかし、忠告を無視して少しだけ見てしまった

そこには黒い服を着た大勢の人たちがいて、全員顔色が悪くとても不気味だった…

おばあちゃんの方を見たら額を地面に付けて、必死に拝んでた…

しばらくして、おばあちゃんの合図がでて

顔を上げた

おばあちゃんの話では
あれは『おとないさん』と言って、お盆の終わりに死者があの世に帰る行列だと…

あの行列を見た者は、一緒にあの世へ連れていかされるらしい…

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