ユニゾンハーツ17−2
そこには白を強調したセーラー服を着た例の双子が立っていた。
茶色をした髪はそれなりに長く二人ともツインテールに纏めていた。
???
「私は、楠本琴音(くすもと ことね)です。
こっちは妹の楠本琴葉(くすもと ことは)」
達也
「えっと…僕は桐原達也。
よろしく、楠本さん」
琴音
「そんなかしこまならないで下さい、琴音でいいですよ。
ね、琴葉ちゃん」
琴葉
「…………琴音ちゃんが言うなら、別にいいけど」
そう琴葉が言うと僕をすごく嫌味たらしい顔で一瞥するとすぐにそっぽを向いてしまった。
何か悪いことしたかな?
琴音
「それより達也さんは、今回が合宿、初めてですか?」
達也
「まぁね……でも…なんで」
琴音
「さっきの……ことですか?」
さっきのことを思い出すとまた胃の物が込み上げてきそうになったが僕は我慢した。
琴音
「大丈夫ですか?」
達也
「大丈夫だよ……」
正直言うと大丈夫じゃないんだけど、ここはなにも言わないでおこう。
琴音
「でも……一体、誰が佐賀さんを……」
裕也
「あの切り口は、刀で斬った痕だったがな」
そこに裕也も話に加わってきた。
その手にはまだお茶が入ったコップを持っている。
達也
「裕也、そういえば柚姫は?」
裕也
「あそこだ」
そう言う裕也の指先を見ると机に突っ伏してる柚姫の姿があった。
ヒビキ
『……大丈夫なの柚姫?』
裕也
「大丈夫だ。
あいつはまだ取り乱してない」
ヒビキ
『ちょっと様子見てくるね』
そう言うとヒビキは、柚姫の方へと向かっていた。
僕は視線を戻すと琴葉がヒビキのことを見ていた。
達也
「もしかしてヒビキが見えるの?」
琴葉
「えっ……あっ…う、うん」
今、思うと琴葉と喋ったのて今のが初めてじゃないか?
琴葉
「あんた……影付きなの?」
達也
「影付き……?」
僕は頭の上に?マークが浮かんだ。
琴葉
「あんた、そんな事も知らないの?
こっちの世界ではシャドウ・スピリットのことを影付きって言うのよ」
そういえば師匠もそんな事を言ってたけ……
とそこに奈々さん達が入って来た。
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