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サークルチェンジ #45

[655]  Hollow Man  2010-02-24投稿
青山よりも先に到着していた隼人たちは、用意されていた体育館内の更衣室でユニフォームに着替える。
隼人たちがグラウンドに出ると、豊田中央の野球部員が前日の雨でぬかるんだグラウンドの整備に追われている。

「よーっ!正太!!練習試合組んでもら…」
隼人が一輪車で新しい土を運ぶ正太に気づき、声をかけると…

「バカッ!今話しかけてくんな。先輩に見つかったら怒られるだろ。あとでな。」
正太は小声で隼人の話を遮る。

「あっわりーな、じゃ後で。」
隼人は引き下がり、しばらくグラウンドを見渡していると、バックネット裏の方から歩いて来る青山を見つけ、駆け寄る。

「来たか!あっこで着替えろ!」
隼人は手に持っていたユニフォームを青山に押し付け、グラウンドに隣接した体育館に顔を向けながら促す。


「だっせーな、これ。」
青山は胸元に墨汁が滲んだような字体で尾張ヶ丘と入ったユニフォームに袖を通し、永楽銭を模したかのような校章の入った帽子を被るとナインの元へ。

「お前が青山か、よろしくな。」
主将の仁藤をはじめ、ナインが快く迎える。

「ようやく9人そろったな。グラウンド整備を手伝うと申し出たが、断られた。お前らアップしとけ。」
アップの後、秋吉がサインの確認を行い、これで準備万端。
試合は予定よりも二時間遅れで開始。

「バッチ来い、バッチ来ーい。」

「おっしゃよく見て行けよー。」

早速、両チームから掛け声が飛ぶ。

先攻は尾張ヶ丘。
左打席に1番・松平が入る。
マウンドには豊田中央の先発・服部潤太郎。
服部は入学当初、エース候補として期待されたが、度重なる故障で伸び悩み、三年生となった今でも速球は120?台がやっと。球速の無さを補おうと、大きなカーブを身につけた。

まずはその緩急で松平を三振に切って取る。続く2番・渡辺に対しても緩いカーブを充分見せた後、直球で詰まらせ捕飛に打ち取る。
豊田中央は部員約60名。そのうち、夏の大会にベンチ入りできるのは20名。Bチームの三年生にとっては、ここでアピールできなければベンチ入り叶わず、高校最後の試合になるかもしれない。

そんな服部の否が応でも気合いの入った投球を、ネクストバッターサークルから見つめていた隼人が、3番打者として打席に向かう。

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