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トモ・イキ ?

[409]  萩原 実衣  2010-02-26投稿
花音は、沙希が朝から元気な事を関心した。相変わらず花音のペースなんてお構い無しだ。 
「おはよう!どう?結城さんは?大変な事頼まれちゃったね」沙希が聞いた。
「別に…。」と花音。 花音は、返事をしながらも菜々の存在が気になっていた。

「ねぇ、花音!今日、ヒマ?」沙希が聞く。
「ごめん。海斗と会う予定なんだ。」と花音。

海斗(かいと)は、花音の彼氏。隣の学校の3年。大学受験を控えた身で花音と逢う時間も減っている。

「そっか。久々なんじゃない?どれくらいぶり?」沙希が携帯をいじりながら聞いてきた。
「3週間ぶりかな?」花音は、淡々と応えた。
花音は、どこかで別れが来るような気がしていた。

教室に入ると、菜々がいつもの笑顔で話しかけてきた。

「桐生さんおはよう!古文出る事にしたんだね。」と菜々。
「…うん。呼び出しくらうのやだし。」花音は、普通に応えた。 
しかし、心のどこかで、罪悪感みたいなものはあった。
昼ごはんの時に振り返らなかった事を。
花音は、授業中菜々の後ろ姿を見ていた。

様々な思いを廻らした。(辛いのかな。痛いのかな。楽しいのかな。)色々と思った。
そんな菜々が不思議でしょうがなかった。

花音は、思い切って聴いてみた。

「結城さん!」花音は、自分から声をかけた。
「はい?」菜々は、ゆっくりとぎこちない動きで後ろに振り向いた。
花音は、続けた。

「なんでうちの学校に来たの?」菜々は、ためらいもなく応えた。
「普通の高校生として、勉強したかったの。」

「普通?」花音は、聞き返した。

「ほら、障害があるとね、普通という事がとても難しいんだあ。誰かに助けて貰う事が当たり前で…。私は、自分に出来る事を探したいんだ。」
菜々は、とても楽しそうに花音に話した。

「桐生さんは、将来何したいの?やりたい事ないの?」
菜々は、逆に質問をした。

ちょうどその時、チャイムがなった。

花音は、応える時間がなかった事にほっとした。ただ…何だかよくわからないが心の奥が…痛かった。
沙希が昼ごはんの誘いにきた。「花音!ご飯食べよ」席に来た沙希に言った。
「うん。ちょっと待って!沙希、ここで食べようよ!」花音の言葉に 沙希は、立ち止まった。

「花音、私みちゃんと食べてくるよ。」そう言い残して教室を出て行った。

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