ありがとう2
始まりは8月
俺たちの町は山だらけで昼も夜も暑い
「あっついねー」
「そうだね、カナは暑がりだしねっ」
中学は一緒で高校は違う所に通ってて
二週間前に偶然会って以来毎日カナに会いにきてる
(俺カナのこと好きなんかな。)
そんなことを毎晩考えてしまう
「・・・あぁあ、恋したいなあ」
「ぇ?・・・お、俺も!!!!」
「あははっ!声でかすぎ!!」
「そんなにでかかった?」
「うんっ、あのさ、誰か・・・好きな子とかいるの?」
いつも目を見て話すのに急に下を向いて話し始めたカナを見てすごく胸が苦しくなった。
「好きっていうか気になるんだよねえ」
(バカか、素直に言えよ!!)
心の中で自分を殴った
「あ、あたしもいるんだあっ!最近夜に気になって寝られないんだあ。」
(おわった・・・)
「・・・同じ学校の人?」
「ううん。こっちはいい人いないもん」
「じゃあ俺らの学校?」
「・・・探りすぎだよぉ」
カナの顔をこんなに近くで見たのは
初めてだったから思わず見とれてた。
目があった。
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