来世で逢いましょう 第三話
「ハイ、お待たせしました。…ねえ、前にも聞いたと思うけど…後藤さん、ホントは仕事何してる人なの?」
「言っただろ、チャイニーズマフィアの一員だって」
「だからー、そんな見え見えの嘘信じる訳ないじゃない」
「本当だって…あ、でも性格には一員だった…になるかな」
「辞めた…って事?」
「ああ、澪ちゃんと結婚する為に足を洗ったよ。だって澪ちゃん、以前俺がマフィアだって話した時、何か“へま”したら一緒に消されるかもしれないから、後藤さんとは結婚出来ないな、って言ってたから」
「まーた始まった。言ったでしょ、私はもう結婚する気は無いの!二度も失敗してるんだから。これからは一人でこの店と共に生きて行くって決めたのよ」
「そんな強がり言うなよ。独りじゃ淋しくなる時が絶対来るって。…ところで二度目の旦那さん、ハゲが原因で別れたってホントの話?」
「馬鹿、ハゲが原因じゃないの。ハゲを隠してた事に不信感を覚えたの!私隠し事する人大嫌いだから。だから後藤さんも正直に何してる人なのか教えなさいよ」
「だからぁ、チャイニーズマフィアをクビになったプータローだよ」
「まだ言うかコイツ!もしそれが本当だとしたら、そんな大それた事こんなとこでおおっぴらに言える訳ないでしょ。壁に耳あり障子に目玉おやじ、だよ。ねえ、お客さん。…あれ、あまりウケなかった?」
「いや、面白かった。まさにその通りですよ、マスター。…そろそろ帰りますんでチェックをお願いしますよ」
「ありがとうございましたー!」
「澪ちゃん、今のお客さん…あまり見掛けない顔だったけど…お得意さん?」
「ううん、初めて来た人よ。後藤さんが来るちょっと前に、初めてだけどいいですか?って入って来たの。何となく話し掛けて欲しくない様な雰囲気だったから、殆どお話しなかったわね…」
今しがた澪の店を出た男は、雑踏に紛れながら上着の内ポケットから携帯を取り出した。
「總算開始找到後藤」
(漸く後藤を見付け出しました)
「那様、辛苦」
(そうか、ご苦労)
(続く)
「言っただろ、チャイニーズマフィアの一員だって」
「だからー、そんな見え見えの嘘信じる訳ないじゃない」
「本当だって…あ、でも性格には一員だった…になるかな」
「辞めた…って事?」
「ああ、澪ちゃんと結婚する為に足を洗ったよ。だって澪ちゃん、以前俺がマフィアだって話した時、何か“へま”したら一緒に消されるかもしれないから、後藤さんとは結婚出来ないな、って言ってたから」
「まーた始まった。言ったでしょ、私はもう結婚する気は無いの!二度も失敗してるんだから。これからは一人でこの店と共に生きて行くって決めたのよ」
「そんな強がり言うなよ。独りじゃ淋しくなる時が絶対来るって。…ところで二度目の旦那さん、ハゲが原因で別れたってホントの話?」
「馬鹿、ハゲが原因じゃないの。ハゲを隠してた事に不信感を覚えたの!私隠し事する人大嫌いだから。だから後藤さんも正直に何してる人なのか教えなさいよ」
「だからぁ、チャイニーズマフィアをクビになったプータローだよ」
「まだ言うかコイツ!もしそれが本当だとしたら、そんな大それた事こんなとこでおおっぴらに言える訳ないでしょ。壁に耳あり障子に目玉おやじ、だよ。ねえ、お客さん。…あれ、あまりウケなかった?」
「いや、面白かった。まさにその通りですよ、マスター。…そろそろ帰りますんでチェックをお願いしますよ」
「ありがとうございましたー!」
「澪ちゃん、今のお客さん…あまり見掛けない顔だったけど…お得意さん?」
「ううん、初めて来た人よ。後藤さんが来るちょっと前に、初めてだけどいいですか?って入って来たの。何となく話し掛けて欲しくない様な雰囲気だったから、殆どお話しなかったわね…」
今しがた澪の店を出た男は、雑踏に紛れながら上着の内ポケットから携帯を取り出した。
「總算開始找到後藤」
(漸く後藤を見付け出しました)
「那様、辛苦」
(そうか、ご苦労)
(続く)
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