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(新)エルファ・人形残酷物語12

[257]  ぐうりんぼ  2010-02-28投稿
 この後、マルセルはグロリアに連れられて街の医療センターへ行った。

 最近、体調の悪い姉マルセルの様子にグロリアが心配して、受診を強く促したのだ。

 診断の結果…

 ストレスにより、内蔵関係に異常が見られると言う。

 元々、心臓も丈夫じゃない上に…

 日頃のストレスを溜め込んでしまってるから、健康面にかなりの影響を及ぼしているようだ。

 診察を済ませ、マルセルとグロリアはセンター内のサロンで一息付いた。

 ソファー席でホットココアをすするマルセル。

 ミャーミャー

 どこからか、子供人形の声がした。

 辺りに見回すけど、子供人形の姿はない。

 すると又…

「ミャー」

「え?」

 マルセルは自分の足に何か触れて来た感触を味わった。

 下の方を見てみると、自分の足元を触る1体の時小さな人形の姿があった。

 マルセルはそのコを抱き上げてみる。

 ジーッと顔を覗き込んでみると…

 エルファの子供人形たちと同じタイプの女の子である事が分かる。

 大きな目をパチクリと瞬きする仕草が可愛い。

 マルセルを怖がる事なく、ジッと見ている。

「ここにいたのねロッティ?」

 母親らしき等身大の女性人形がやって来た。

「ミャミャー!」

 母親に向かって手を振る子供人形。

 マルセルが人形に話しかけた。

「貴女のお子さんかしら?」

 女性人形は両手を出して答えた。

「すみません、私の子供なんです」

 マルセルはソッと、そのコを母親に手渡した。

「いつの間にか、私の足元にいましたよ」

「マァ、ごめんなさい」

 ロッティと名乗る我が子を受け取った母親らしき女性人形。

 名前はイメルダ…

 家主が健康診断の為に病院を訪れたらしく、夫人形と共に一緒に付いて来たのだと言う。

 それにしても、イメルダのキレイだ事。

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