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(新)エルファ・人形残酷物語14

[256]  ぐうりんぼ  2010-02-28投稿
「だから、何が言いたいワケ?」

「ズバリ、聞くわ。姉さん、エルファから感謝されてる?」

「何を?」

「日頃、お世話になっている事で」

「感謝、されているわよ」

 ジッと、姉の目を見つめるグロリア…

 鋭い感を持つグロリアには、姉の心の中は読める。

「ちゃんと正直に答えてよね? どうなの?」

「勿論、感謝されているけど?」

「あれで、感謝されているって言うの?」

「あれで…って、まさか…」

「姉さんが、エルファに命令されていたり、叩かれたりしているのを見たの」

 暗い顔になるマルセル。

「恥ずかしいところを見られたわね」

「情けないわネェ。どっちが主なのォ?」

「…」

 何も返答出来ないマルセル。

「人形たちが、姉さんに感謝しているワケないでしょう」

「そんな事ないわ。フツー…」

「姉さん」

 マルセルの言葉を遮るように、グロリアは相手の胸元辺りにサッと自分の掌を当てた。

 何も言わず、神妙な趣でマルセルを見つめるグロリア。

「!?」

 マルセルは全身に衝撃が走るのを強く感じた。

 頭がボーッとなり、目がクラクラとする。

「私をごまかしたってダメよ。姉さんはずっと、エルファを怖がっている事ぐらい分かるんだから」

 しばらくして、マルセルは正気に戻った。

 グロリアは魔術を使って姉の心を読み取ったのだ。

 ゼイゼイと、マルセルの呼吸が荒くなった。

「その魔術、どこで習得したの?」

「北の魔界でブルーレッドから教わった」

「ブルーレッド…懐かしい名前ね?」

「姉さんの方は…」

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