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(新)エルファ・人形残酷物語15

[250]  ぐうりんぼ  2010-02-28投稿
「私のは、とっくの昔に廃れてしまったわ」

「本当はブルーレッドに、魔術を取り上げられたんでしょう?」

「彼が話したのね?」

「北の魔界での生活の事を、ブルーレッドが話してくれたの」

「どんな事を?」

「姉さんは大魔城で小間使いとして働いていた。
 でもそれは表向き。
 本当は魔術使いの師範で、数多くの弟子を持っいた。ところが、子供人形の大量虐殺事件を引き起こして師範の資格を失い、北の魔界から追放された」

「よくもまぁ、ベラベラ話したものね?」

「姉さんが気が弱くなったのは、魔術を取り上げられてしまったからだと思う」

「…」

 何も反論出来ないマルセル。…

「姉さんも相当、苦労しているのよネェ」

「私に、どうしろと言うの?」

「悪い事は言わないわ。
 エルファも子供人形たちもウチに置いておくのは良くない」

「手放せって言うの?」

「そう。姉さんがエルファを愛しても、人形たちの方は何とも思ってないじゃない。自分たちの贅沢三昧な生活を持続させる事しか考えてないわ。私は今、知り合いを通じてエルファに関する情報を探しているの」

「エルファに関する情報を?」

「姉さんが3年前に、人形工房で出会うまでの生い立ちを調べている」

「あの人形は5年前に、人形工房で作られたらしいけどね」

「それって、どうも違うみたいよ」

「違う?」

「あの人形、ずっと前から存在しているんだって」

 2人の会話は続いた。


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