(新)エルファ・人形残酷物語16
グロリアは1人、街の雑貨屋にやって来た。
街の中心地…
フローズン中央通りの繁華街の一角に建つ小さな店である。
ドアを開けると、独特の雰囲気の中に線香の匂いが鼻を付く。
様々な品物が山積みする陳列コーナーを奥へと進むと、カウンターにたどり着いた。
客はいないから、店内は静かである。
立ち止まり、辺りを見回すグロリア。
「マーペスト、いる!?」
声を上げたグロリア。
シーン
返事がない。
もう一度、呼んでみるけど…
何も返事なし。
店主のマーペストは留守しているのだろうか?
しばらく待った後、グロリアは店を出ようとした。
後ろを振り向いた時、グロリアはビックリしてよろけそうになった。
鼻が異様にデカく、背が随分と小さな初老の男がいたからだ。
雑貨屋の店主であり、グロリアの友人でもあるマーペストである。
「待たせたのゥ、グロリア」
「もー、驚かさないでよビックリした!」
グロリアはハラハラしながら大きくため息。
「いやあ、スマンスマン! 倉庫内の整理をしとってのォ、お前さんが来る事をすっかり忘れとったわい」
マーペストは両手に担いでいる箱をカウンター傍にヨイショと置いた。
腰を痛めながらも、休む事なく働いているのだ。
「エルファ人形の事、何か分かった?」
マーペストは痛い腰をさすりながら立ち上がった。
「あの人形はのォ、北の魔界で生まれとる」
「やっぱり、人形工房で作られたんじゃなかったのね?」
「そうなんじゃ。しかもあの人形、大魔女王様が可愛がっていた王女人形の中の1体じゃぞ」
「ハァッ!? あのワガママ人形が!? まさかァ!」
冗談だろうと思って、グロリアは笑う。
マーペストも一緒になって笑った。
「まあまあ、コイツを見せてやろう」
そう言って…
マーペストはカウンターから1冊の本を手に取った。
街の中心地…
フローズン中央通りの繁華街の一角に建つ小さな店である。
ドアを開けると、独特の雰囲気の中に線香の匂いが鼻を付く。
様々な品物が山積みする陳列コーナーを奥へと進むと、カウンターにたどり着いた。
客はいないから、店内は静かである。
立ち止まり、辺りを見回すグロリア。
「マーペスト、いる!?」
声を上げたグロリア。
シーン
返事がない。
もう一度、呼んでみるけど…
何も返事なし。
店主のマーペストは留守しているのだろうか?
しばらく待った後、グロリアは店を出ようとした。
後ろを振り向いた時、グロリアはビックリしてよろけそうになった。
鼻が異様にデカく、背が随分と小さな初老の男がいたからだ。
雑貨屋の店主であり、グロリアの友人でもあるマーペストである。
「待たせたのゥ、グロリア」
「もー、驚かさないでよビックリした!」
グロリアはハラハラしながら大きくため息。
「いやあ、スマンスマン! 倉庫内の整理をしとってのォ、お前さんが来る事をすっかり忘れとったわい」
マーペストは両手に担いでいる箱をカウンター傍にヨイショと置いた。
腰を痛めながらも、休む事なく働いているのだ。
「エルファ人形の事、何か分かった?」
マーペストは痛い腰をさすりながら立ち上がった。
「あの人形はのォ、北の魔界で生まれとる」
「やっぱり、人形工房で作られたんじゃなかったのね?」
「そうなんじゃ。しかもあの人形、大魔女王様が可愛がっていた王女人形の中の1体じゃぞ」
「ハァッ!? あのワガママ人形が!? まさかァ!」
冗談だろうと思って、グロリアは笑う。
マーペストも一緒になって笑った。
「まあまあ、コイツを見せてやろう」
そう言って…
マーペストはカウンターから1冊の本を手に取った。
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