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来世で逢いましょう 第六話

[283]  カルロス伊藤  2010-03-02投稿
「未来光!!」

九宝省、多福(ドゥオフー)区のとある雑居ビルの地下室に集結した秘密結社『革命(ゴーミン)』の合言葉が響き渡った。

「同士諸君!我々が兼ねてから目的としていた革命の日がいよいよ迫ってきた!これから数日間の諸君らの行動は極めて隠密に、そして神経質にならなければいけない。けして中国政府及び日本政府に我々の動きが悟られないよう、充分な注意を換気する!」

集団の眼前で力強く声を上げているのは、秘密結社『革命』の女性指導者、通称NEO(ネオ)だ。
NEO、台湾生まれの32歳、本名は金燕(キン・エン)と言う名だが、組織の中ではコードネームNEOと呼ばれている。
台湾と日本の血を併せ持つ彼女は、18歳の時、中国の台湾侵攻により祖国を失った。
台湾への想いを捨て切れない部分を持ちながらも、25歳の時、父親の故郷である九州福岡、今の九宝多福に移住し、3年前頃から反中国政府運動を広げる活動家として、数人の同士達と行動していた。
今やその同士達は200人程になり、九宝を中国の物でもなく日本の物でもなく、独立した一国家として構築すべく、革命の名の下クーデターを企てていたのだった。

「リーダー、いよいよその日が近付いてきましたね」
そう彼女に声を掛けたのは、サブリーダーの佐々木翔だ。
彼は日本人だ。革命のメンバーは台湾人、日本人、中国人、一部の外国人で構成されている。
古くからNEOと一緒に活動してきた佐々木は、彼女にとって一番信頼出来る同士であり、友人でもあった。

「翔ちゃん、昨日ね、変な夢を見たのよ。中国語を話す男に拳銃で撃たれる夢…もう一人男の人が居て彼も撃たれたみたいなんだけど、あれは誰だったのかなぁ…」
「おいおい、縁起でもない夢だな。もう一人の男はまさか俺だったんじゃないだろうな。計画が失敗して中国当局に捕まって殺される…なんて話は無しだぜ」
「そうね…でももしかしたらそんな事も有り得るかもね」
「なに弱気になってんだよ。リーダーがそんな事でどうする。成功させる、絶対成功するんだ!」
「うん、命を懸けても成功させるわ」

(続く)

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