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?崖淵斜陽館25

[507]  亜樹  2006-08-20投稿
何気なく、ふと山に登りたく成った。
歩くのは、苦手な事なのに。

山といっても、中腹にスキー場が有る、小高い山だが、私は汗を垂らし、重い足を引きずりながら登って来た。

ふと、後ろを振り返ると素晴らしい景色が広がって居る。

「いゃぁ〜、別世界だなぁ〜」
下界には、青々とした水田、遠くには都会の塊が小さく映っていた。

その時、信じられない光景が映った。

巨大な津波が、都市を飲み込み、此方に向かっているではないか。

私は、考えを頭で、まとめる事も出来ずに、慌てて、山頂を目指した。
後ろを振り返る勇気も無く。


軈て、木が少なく成った山頂付近で、下界がどの様に成ったのか、遂に、決心して後ろを振り返る。

波に呑まれた人達は、どうなってしまったろうか、被害は、色々な憶測をしながら。


都市も、水田も無事な様だ、波に呑まれた感じが、まるで無いのだ。

さっき観た惨事は、何だったんだろうか。

私は、家路に着いた。

翌日、何処からとも解らない声を聞いた。
「折角、大災害を教えてやったのに、馬鹿な奴だな。」

その直後、轟音と共に巨大津波が襲った。
勿論、私も都市も総て跡形も無く。

感想

  • 3347: 天の声というヤツでしたか… 戦場では実際にあるらしいです。/Rei [2011-01-16]
  • 3349: Reiさん、有難うございます。実際有ったとは驚きです! (^.^;by/aki [2011-01-16]

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