来世で逢いましょう 第八話1
「総理、革命のリーダーとの会談ですが、交渉が成立したようです。始めは頑なに拒んでいましたが、中国政府には内密で行うという絶対条件で漸く了承したようです」
「そうか、いつだ」
「明後日午後8時です。我々が用意した場所を提示しましたが、どうしても先方のアジトでなければ了承出来ないという事で、総理には三人のSPを連れて多福に飛んでもらいます。今回の交渉は国防軍の牛島総帥がかなり根回ししてくれた模様です」
「そうか、分かった。多福へ飛ぶ手配をしてくれ。…福岡か…何年ぶりかな」
「ネオ、どういう事だ、日本政府と会談するなんて」
「しょうがないわ、我々の計画が日本政府に漏れてる以上、会わない訳にはいかないでしょ。下手したら中国政府にもバレて計画がパーになる可能性だってあるわ」
「誰か日本政府に情報を流してる奴が居るって事か?」
「分からない…けど、そう考えるしかないわね」
「クソッ!気にくわねー。あの権藤って野郎、若くてちょっとばかりルックスがいいからって、政治も分からねえ若い女性の支持を集めてやがる。政治家は芸能人じゃねえんだっつうの」
「翔ちゃん、それは私情じゃない。フフッ」
佐々木翔の家系は根っからの共産主義の血筋だった。彼の祖父が元日本赤軍のメンバーであり、革命マルクス論を今だに称賛していた彼は、現在の日本政府の『天皇を中心とした国家建築』と、そのトップである権藤に頑なな拒絶反応を示していた。
「そうか、いつだ」
「明後日午後8時です。我々が用意した場所を提示しましたが、どうしても先方のアジトでなければ了承出来ないという事で、総理には三人のSPを連れて多福に飛んでもらいます。今回の交渉は国防軍の牛島総帥がかなり根回ししてくれた模様です」
「そうか、分かった。多福へ飛ぶ手配をしてくれ。…福岡か…何年ぶりかな」
「ネオ、どういう事だ、日本政府と会談するなんて」
「しょうがないわ、我々の計画が日本政府に漏れてる以上、会わない訳にはいかないでしょ。下手したら中国政府にもバレて計画がパーになる可能性だってあるわ」
「誰か日本政府に情報を流してる奴が居るって事か?」
「分からない…けど、そう考えるしかないわね」
「クソッ!気にくわねー。あの権藤って野郎、若くてちょっとばかりルックスがいいからって、政治も分からねえ若い女性の支持を集めてやがる。政治家は芸能人じゃねえんだっつうの」
「翔ちゃん、それは私情じゃない。フフッ」
佐々木翔の家系は根っからの共産主義の血筋だった。彼の祖父が元日本赤軍のメンバーであり、革命マルクス論を今だに称賛していた彼は、現在の日本政府の『天皇を中心とした国家建築』と、そのトップである権藤に頑なな拒絶反応を示していた。
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