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来世で逢いましょう 第八話2

[329]  カルロス伊藤  2010-03-03投稿
権藤は16年ぶりに生まれ故郷の福岡、現在の多福に降り立った。
彼は福岡博多で生まれ育ち、18の時に航空自衛隊に入隊し神奈川の厚木へ赴いた。

「うーん、やっぱり東京とは違う暑さだな。懐かしい匂いだ」
「総理、お車の方へ」
「うん」
権藤を乗せた車は、市街地の外れにある雑居ビルが立ち並ぶ地域へと向かった。その一角の古びた建物の地下に革命のアジトは有った。

「お待ちしてました、権藤総理」
ビルの入口で出迎えたのはサブリーダーの佐々木と二人の男だった。
「我々は日本政府に対し最大の敬意を表してお迎えします」
そう表敬の辞を述べた佐々木の顔はけして愛想のいいものではなかった。
「早速で申し訳ないんですが、総理には目隠しをしてもらい、5分程我々が用意した車に乗って頂きます」
「何?ここじゃないのか」
「当然でしょう。我々は秘密結社です、そう易々とアジトを知られる訳にはいきません。それとSPの方はこちらで待機してもらいます。ここからは総理お一人でお願いします」
「うーん…それはちょっと困るな」
「ご安心下さい。我々の敵はあくまでも中国政府であって、むしろ日本政府とは親密になりたいと思っております。けして悪い様には致しません」
「…分かった。私一人で大丈夫だ、ここで待っていてくれ」

権藤は目隠しをされ、彼等の車に乗り込んだ。
感覚的には3分程で車は止まり、両腕を携えられながらビルの中へ入り、セキュリティー機能の付いたドアを開け地下へ通じる階段を降りて行き、ある一室のドアの前に立った。
「リーダー、日本政府権藤総理大臣をお連れしました」
「入れ」
促される様に部屋の中へ入り、目隠しを解かれた権藤の前には、パンツスーツで身を包んだ長身の女性が立っていた。
その美しい姿に権藤は思わず息を飲んだ。

(続く)

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