いなくなって、だいぶ時
間が経った気がする。
真夜中、部屋が真っ暗っ
て事を意識したら、怖く
なった。ガラスに小さな
光りが見えた。
布団から起きあがって、
光りの方へ恐る恐る近よ
ってみると、温かい温も
りが感じられた。
ついさっき居た風景とま
るで違っていた。
笑顔で迎えてくれた事に
喜びを感じ、二人でずっ
と話してた。
昼間はわがままで、早く
いなくなってしまえば、
いいのに、と思っていた
事に後悔した日は１度も
なかった。
いなくなるまでは。

いなくなっても涙は出て
こなかった。
多分幼かった私には、
まだよくわかってなかっ
たんだ。
またあの暗闇が来たとき
涙が出た。もうあの小さ
な光りは二度見る事はな
いだろう。そう思った時
孤独な感じがした。
二度と会えない事がこん
なにつらいなんて。

いなくなって、もっと
優しくしとけば良かった
なんて、いくらでも言え
る。
問題は、これからだ。

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