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疾走!ヒートハイウェイ(1)

[289]  羽音@ウタ  2010-03-03投稿
気になる。

まだ私たちは入学したてだけど、あの人は普通に打ち解けているし、変わった感じなんてしない

けれど、他の男子とはなにか違う気がする。
なんだろう、あたし霊感でもあるのかな。


アユミは友人たちと別れた。
最初は自分一人だけ帰り道が反対方向であることにショックだったが、
仕方ないと割り切ることにした。

しかし、ここは田舎町。家同士の間隔は何メートルも離れているし
そのうえ実際距離も長いため、続く緑の風景には少し気疲れがする。

川原の橋にさしかかったところだった。
静かな風の音がする中、見覚えのある背中を見た。


あ、あの人。


「おーい。」
呼ぶとシゲルは振り返った。同じクラスの男子。それだけの関係なのに、アユミはつい呼んでしまった。


あれ、以外とそんなに背の高さかわらないな。


アユミはシゲルに近寄ってみて思った。
「あーえーと、同じクラスの、えーと」
シゲルはアユミの名前を思い出そうとしていたが、アユミは正直、絶対わかるはずないだろうと思った。
「アユミだよー、シゲルだよね名前?今日の陸上で他の男子追い越して、めっちゃ速かったよね」
「まあオレは走りだけは自信あるからな。というか、見てたのか」
そう言われてアユミは一瞬焦ったが、すぐ言い返した。
「あれだけ速かったら誰でも注目するよ」

そのとき、急に強い風が吹いた。
アユミは髪を押さえながらシゲルの顔を見た。
(なに見てるんだろう。)
ずっと遠くを見つめていたシゲルが口を開いた。
「お前…ここから逃げた方がいいぞ」
「え、なんで…」

その瞬間、キーンと耳を痛めるような音がとどろいた。
開けたすぐ目の前には巨大な戦闘艇―――\r
足元に乱射された銃弾の熱が土手の草原を焦がした。

「なんなのアレっ!ねえ!」
アユミの足がすくむ。戦闘艇の左右の翼からは絶えずオレンジの光がフラッシュしている。
「来たな!」
シゲルに目をやると、どこから出したのか…手にした銃を戦闘艇に向け、シゲルは何発も発砲した。
(一体どうなってるの…)
なにより自分の身に危険を感じたアユミは走り出していた。

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