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【夢くい】18

[327]  豚姫  2006-08-20投稿
トキは森を出てウルフの笛を吹いた。この笛はウルフにしか聞こえない音がなる笛だ。
「これで皆広場に戻って来る。俺達もさっさと行くぞ」
ライトとミューは黙ってトキの後について行った。


「なっ!!おいっ!!みんなっ!!」
広場に戻るとウルフ達全員が血だらけで倒れていた。
「トキこっちに来て!!」
ミューが叫ぶとライトとトキはミューの側に駆け寄った。ミューの前にはドルトンが倒れていた。
「じっちゃんっ!!」
トキは我を忘れてドルトンの肩を揺すった。
「トキっ!!落ち着け!!まだ息がある」
「ドルトンさん??」
「・・・うっ・・トキ・・」
ドルトンは苦しそうに口を開いた。
「じっちゃんっ!!誰がこんな事をっ!!??」
「・・いき・なり・・男が・・」
「男っ!!??」
「・・気を・・つけろ・・・まだ近くに・・いる・・」

「まだ生きてたのかよ」

「!!!!」
「誰だっ!!??」
いきなりドルトンの体が切り裂かれた。
「ぐはっ!!」
「じっちゃんっ!!」
「・・気を・・つけろ・・奴らは強い・・」
ドルトンは少しづつ目を閉じた。
「じっちゃん??」
「トキ・・」
ライトはトキの肩を掴み首を横に振った。
「・・・・・・」

「やっと死んだんかぁ??」
いきなり後ろから声がしてライトとミューは振り返った。そこにはあの時入り口に剣を突き立ててた金髪の男がいた。トキは振り返り金髪の男を睨んだ。
「許さねえ・・お前だけは絶対に許さねえっ!!!!」
「お前は黙ってろって。わいが用あんのはそこのガキや」
金髪の男はライトを指差した。
「!!・・俺??お前その為に皆を巻き込みやがったのかっ!!」
「えぇから聞かんかい。わいの名前はカイリ。種族はエルフや。この耳見たら分かるやろ??」
カイリの耳はトガっている。エルフの特徴は少なく耳ぐらいだ。
「とりあえず、わいはそこのガキに伝言を言いに来たんや。」
「伝言!!??」
「シキ・・って子知ってるやろ??」
「なっ!!お前がシキをっ!!」
「わいや無い。わいらの仲間のシークって男や。シークはお前に用があったんやけど、シキを見て気に入りよった。そやさかいに、シキの同意の元でわいらの住み家に連れ帰ってきよったんや」
「シキの・・同意の元!!??」
「・・・そうや」

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