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サークルチェンジ #48

[677]  Hollow Man  2010-03-09投稿
ロージンの粉がまだ舞ううちに、隼人は投球モーションに入る。走者がいるにも関わらず、ワインドアップで投げ込んだその球は、しっかりと体重が乗り、仁藤のミットに突き刺さる。
13球目にしてようやくストライク。

(えげつねぇ球だ…しっかり振り負けねぇようにコンパクトに行かねぇと。)
右バッターの須藤は息を飲みながら、バットのグリップエンドを拳一つ分余らせる。完全にミートに徹する構えだ。

次もストレート。
須藤はポイントをかなり前にしていたが、差し込まれ、打球はショート正面。しかしこれを遊撃・細井が後逸。二塁から三塁へ向かう走者が目に入ったようだ。
尾張ヶ丘は豊田中央に、ノーヒットで先制を許してしまう。だが隼人はこれを意に介さず、細井に声をかける。
「ドンマイ、ドンマイ。気にしなくていいっすよ。」
自分がイメージする球が行きだしたことで隼人の表情は明るい。

またしても状況は、ノーアウト満塁。
次打者への初球、速球に完全に詰まった当たりはショート後方へのフライ。あろうことか飛球を捕りに行った細井と左翼・三宅が激突。ボールが転々とする間に二者が還り、あっという間に尾張ヶ丘はこの回、計3失点。
遅れてバックホームされるのを見た打者走者は、すかさず二塁を狙う。
これを仁藤が素早い送球で刺し、やっと1アウト。

「あれほど声を出して確認しろと…」
ベンチの秋吉は顔を手で覆い、呆れる。


1アウト三塁。
打席に入った6番・嶺井はしきりにベンチからのサインに見入っている。

(いかにもスクイズやりますよって感じだな。)
キャッチャーマスク越しに仁藤はバッターと相手ベンチの動きを察知し、隼人に高めに速球を投げるよう、サインを送る。

隼人が投球モーションに入ると同時に三塁走者が、スタートを切る。
嶺井はヒッティングからバントに構えを変え、スクイズを敢行。
しかし隼人の高めの速球に押された打球は頭上に上がり、仁藤がキャッチ。すぐさま三塁・松平へ送球。松平が三塁ベースを踏んで3アウトチェンジ。

豊田中央の監督・坂森は浮足立つ尾張ヶ丘守備陣に付け入るべくスクイズを指示したが、仁藤が洞察力と好守によってこれを阻止した。

仁藤はこの回、3アウト全てに絡む活躍。
さぁ二回表、尾張ヶ丘の 攻撃はその仁藤からだ。

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