カードDASS
学校を休学して三週間。標高2200メートル。今は動けない、それが運命だけど、諦めないはしない。もう目指したから。俺は断崖絶壁にへばりつきながら、背にある絶景を無視し、照りつける太陽もさらに無視して、背に流れる冷や汗だけを感じていた。
ほしいものは何が何でも掴め!俺が純粋無垢な子供だった頃に、言われた言葉だが、何でもほしがっていたあの頃の俺は、大人が自分を肯定してくれたと感じ、うれしかった。だけど、師匠は守りたいもの、ほしいものを何が何でも掴みに行くことで、可能性が開ける。そう言いたかったんじゃないかと今の俺は思う。
三時間後
空が青い。そんなことはわかっているが、今とくにそう思う。指先に力を込める。少し動かすことができる。よしっ。俺はゆっくりと体を起こそうとする。
絶壁を登り切ると俺はもの言わぬ石になった。 俺の目に壁にめり込んだあれが飛び込んできた。俺はあれを睨みつけながら、ゆっくりとそうゆっくりとあれに近づいていく。はやる気持ちとは逆に俺の動きは遅い。だが、確実に近づく。俺はあれの目のまえに座り込みパケットに手を突っ込んだ。古代貨幣百円を探す。あった!俺はポケットから取り出し、あれの投入口に百円を入れようとする。んっ百円じゃない。そう、それは平たい石だった。
うぉー。
二週間後
俺はあれに百円入れて、右側面にあるレバーをまわす。出口からカードが出てきた。俺はそれをまじまじと見つめる。手に入れたいものを手に入れた喜びで身悶えそうになるのを必死で抑え、再度カードを見る。赤い絵柄の上方に
〔マグマ〕
と書いてある。
俺は手に入れた、大地のエネルギーであるそのカードを。
俺は再度あれを見る。 そう、あれの名は
『カードDASS』
ほしいものは何が何でも掴め!俺が純粋無垢な子供だった頃に、言われた言葉だが、何でもほしがっていたあの頃の俺は、大人が自分を肯定してくれたと感じ、うれしかった。だけど、師匠は守りたいもの、ほしいものを何が何でも掴みに行くことで、可能性が開ける。そう言いたかったんじゃないかと今の俺は思う。
三時間後
空が青い。そんなことはわかっているが、今とくにそう思う。指先に力を込める。少し動かすことができる。よしっ。俺はゆっくりと体を起こそうとする。
絶壁を登り切ると俺はもの言わぬ石になった。 俺の目に壁にめり込んだあれが飛び込んできた。俺はあれを睨みつけながら、ゆっくりとそうゆっくりとあれに近づいていく。はやる気持ちとは逆に俺の動きは遅い。だが、確実に近づく。俺はあれの目のまえに座り込みパケットに手を突っ込んだ。古代貨幣百円を探す。あった!俺はポケットから取り出し、あれの投入口に百円を入れようとする。んっ百円じゃない。そう、それは平たい石だった。
うぉー。
二週間後
俺はあれに百円入れて、右側面にあるレバーをまわす。出口からカードが出てきた。俺はそれをまじまじと見つめる。手に入れたいものを手に入れた喜びで身悶えそうになるのを必死で抑え、再度カードを見る。赤い絵柄の上方に
〔マグマ〕
と書いてある。
俺は手に入れた、大地のエネルギーであるそのカードを。
俺は再度あれを見る。 そう、あれの名は
『カードDASS』
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