D‐GON ?
俯いたままの二人にしびれを切らした修道士が二人に話しをするように促すと、ようやくリュートが消え入りそうな声で、事の顛末を話し始めた。
数日前からサヤとオヨを誘い、ダークフォレストへ行く事を計画して昨晩家を抜け出して三人で森の中へ入った事。
そしてその道中でニナーヴァの警備兵に見つかり、森の出口まで案内をされていた時に、突然何者かにサヤが連れ去られた事。
そしてリュートは最後に。
「僕の責任です」
と言って謝罪した。
しかし、それを黙って聞いていたノーザンランドはまだ納得できないという表情だ。
「それでなぜダークフォレストに入ったのだ。あそこがどういう所か知っているはずだろう。」
「サヤの身体です。サヤはこの1年で随分弱くなりました。原因不明の病で」
「知っている。今は自宅で療養中の身であろう。なぜ連れ出したりした?」
「インバ山に棲む神エムルなら、サヤの病気を治してくれると、思ったからです」
「な、なんという事を」
ノーザンランドは衝撃の余り、後ろの事務机に寄りかかった。両手を付き、眉間にシワを寄せ考え込んでいる。
そしてある重大な事に気付いた。
「昨日の夜?たった一晩でダークフォレストまで行ったのか?飛行船に乗らなければ、一週間は掛かる距離だぞ?」
その質問にリュートは答えなかった。オヨも下を見るだけだ。
「魔法陣?魔法陣を使ったんだな」
リュートはまだ何も答えない。いや、それが答えのようなものだった。
「なんという事だ。自分が何をしたか分かっているのか!魔法陣の使用は重大な法律違反だぞ!」
「分かってました。でもサヤは余り歩ける身体じゃなかったし、他に方法が」
「もういい!」
ノーザンランドはリュートの言葉を遮ってこう告げた。
「法律を違反した者を学校に置いておく訳にはいかない。本日をもってリュート・エバンスを退学処分にする」
数日前からサヤとオヨを誘い、ダークフォレストへ行く事を計画して昨晩家を抜け出して三人で森の中へ入った事。
そしてその道中でニナーヴァの警備兵に見つかり、森の出口まで案内をされていた時に、突然何者かにサヤが連れ去られた事。
そしてリュートは最後に。
「僕の責任です」
と言って謝罪した。
しかし、それを黙って聞いていたノーザンランドはまだ納得できないという表情だ。
「それでなぜダークフォレストに入ったのだ。あそこがどういう所か知っているはずだろう。」
「サヤの身体です。サヤはこの1年で随分弱くなりました。原因不明の病で」
「知っている。今は自宅で療養中の身であろう。なぜ連れ出したりした?」
「インバ山に棲む神エムルなら、サヤの病気を治してくれると、思ったからです」
「な、なんという事を」
ノーザンランドは衝撃の余り、後ろの事務机に寄りかかった。両手を付き、眉間にシワを寄せ考え込んでいる。
そしてある重大な事に気付いた。
「昨日の夜?たった一晩でダークフォレストまで行ったのか?飛行船に乗らなければ、一週間は掛かる距離だぞ?」
その質問にリュートは答えなかった。オヨも下を見るだけだ。
「魔法陣?魔法陣を使ったんだな」
リュートはまだ何も答えない。いや、それが答えのようなものだった。
「なんという事だ。自分が何をしたか分かっているのか!魔法陣の使用は重大な法律違反だぞ!」
「分かってました。でもサヤは余り歩ける身体じゃなかったし、他に方法が」
「もういい!」
ノーザンランドはリュートの言葉を遮ってこう告げた。
「法律を違反した者を学校に置いておく訳にはいかない。本日をもってリュート・エバンスを退学処分にする」
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