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いつもの場所で34

[426]  YOSI  2010-03-14投稿
「すみません。仕事帰りの疲れてるところ…」
「全然!逆に会えてうれしいよ。」
「そう言ってもらえると、うれしいです」
「あれから忙しいの?」
「今は、あまり忙しい方ではないですね。まとまった休みも、こんな時しか取れないから…」
「そう…。まあ俺は、3月と9月くらいかな。いつものメンバーで旅行をね」
「いつものメンバー?…もしかして、この前、一緒にいた方もそうですか?」
「そうだよ。俺はプライベートの友人っていったら、あいつと、もう一人なんだけどね。お互いに彼女もいないし、…まあ、寂しいけどね(笑)」
「そうですか…私も似たようなものですよ」
かすみは、少し安心した。
哲彦達が、自分と似たような境遇であることで、話しやすいと思った。
哲彦も、かすみが、何を話そうとしているのか、察していた。
「あの…ですね。なんとゆうか…」
「もしかして…」
「え?」
「もしかして、近況を聞きたいのかな?義人の」
哲彦の指摘に、かすみは、黙ってうなずいた。
「だよね。メールに、あいつがどうしているか?なんて言われりゃね…」
2人は、しばらく黙っていた。

「気になるんだ?あいつが」
「はい…。おかしいですよね?しゃべってもいないのに…でも、哲彦さんと話しているのを、少し聞いてしまったんです。」
「…そうなんだ。もしかして、あいつの辛い過去を?」
「はい…」
あの時、確かに義人の交際していた女性の話をした。
かすみは、その話を聞いてしまった。
「ごめんなさい。聞くつもりはなかったんです。…でも、私もかつて似たような経験をして…」
「そう。でも、人間誰しも、トラウマの1つはかかえてるよ。俺もね。あの旅行もね、あいつなりに、トラウマを克服しようとゆう努力だけどね」
「…そうですか」
「話したい?あいつと」
「……はい」
「そう。なら、連絡しておくよ。いつ帰るの?」
「明後日です」
「わかった。君と話すことで、あいつのトラウマが、少しでも治ればうれしいよ」
「ありがとうございます」
哲彦は、少し複雑な気分だった。
だが、哲彦にしても、義人にしても、かすみにしても、恋愛に対して閉ざしていた自分の心を、わずかながら氷解していると感じていた

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