海賊と鬼使い 11
夜空に浮かぶ満天の星をフウリは甲板に寝転がって眺めていた。
明日は島に上陸するため早く寝なくてはいけないのだが、何だか寝付けずにいたのだ。
しばらくそのままボーッとしていると、コツコツと足音が近づいてきた。「よぅ。何やってんだ、お前。」
「カイル…」
カイルはフウリのすぐ隣にゴロンと横になった。
「お互い父親には苦労するな。」
カイルがポツリと呟いた。
「…うん。そうだね。」
カイルの声を聞きながらフウリは自分も呪われているようなものだな、と
ボンヤリ思った。
「『カルデスタの呪い』ってどんな?」
言ってしまってから無神経な質問だったかな、と
少しヒヤッとした。
が、カイルは少しも嫌がらずに話し始めた。
「俺、今元気だろ?」
「はっ?」
突然何を言い出すのか。ふざけてるのか、と思ったがカイルの声は真剣だった。
「いつも元気なんじゃないの?」
カイルはハハッと明るい声で笑った。
「俺が受けた呪いはカルデスタがカイラントに向けたもの。光の世界を一番愛するカイラントにとって最大の苦痛…」
カイルは一呼吸おいて言った。
「太陽の光が俺の弱点ってわけだ。」
カイルは笑って言ったがその目は悲しそうな光を宿していた。
「でも、今日の昼だってカイル元気だったよね」
「そういうふうに鍛えたからな。鬼道丸の時も空が曇ってたから助かっただけだ。」
鍛えた。闇の弱点は光…
ならばフウリと少し近いものかもしれない。
それ以降は二人とも何も話さなかった。
いつの間にかフウリは眠ってしまい、空が白み始めたころ目を覚ませば、カイルはもういなかった。もうすぐ島につく。
夜明けの光さえカイルの弱点なのだ。
上り始めた太陽に顔を照らされ、フウリはそんな事を思った。
明日は島に上陸するため早く寝なくてはいけないのだが、何だか寝付けずにいたのだ。
しばらくそのままボーッとしていると、コツコツと足音が近づいてきた。「よぅ。何やってんだ、お前。」
「カイル…」
カイルはフウリのすぐ隣にゴロンと横になった。
「お互い父親には苦労するな。」
カイルがポツリと呟いた。
「…うん。そうだね。」
カイルの声を聞きながらフウリは自分も呪われているようなものだな、と
ボンヤリ思った。
「『カルデスタの呪い』ってどんな?」
言ってしまってから無神経な質問だったかな、と
少しヒヤッとした。
が、カイルは少しも嫌がらずに話し始めた。
「俺、今元気だろ?」
「はっ?」
突然何を言い出すのか。ふざけてるのか、と思ったがカイルの声は真剣だった。
「いつも元気なんじゃないの?」
カイルはハハッと明るい声で笑った。
「俺が受けた呪いはカルデスタがカイラントに向けたもの。光の世界を一番愛するカイラントにとって最大の苦痛…」
カイルは一呼吸おいて言った。
「太陽の光が俺の弱点ってわけだ。」
カイルは笑って言ったがその目は悲しそうな光を宿していた。
「でも、今日の昼だってカイル元気だったよね」
「そういうふうに鍛えたからな。鬼道丸の時も空が曇ってたから助かっただけだ。」
鍛えた。闇の弱点は光…
ならばフウリと少し近いものかもしれない。
それ以降は二人とも何も話さなかった。
いつの間にかフウリは眠ってしまい、空が白み始めたころ目を覚ませば、カイルはもういなかった。もうすぐ島につく。
夜明けの光さえカイルの弱点なのだ。
上り始めた太陽に顔を照らされ、フウリはそんな事を思った。
感想
感想はありません。