携帯小説!(PC版)

トップページ >> スポーツ >> あのマウンドへ〜序章〜

あのマウンドへ〜序章〜

[582]  KR07  2010-03-17投稿



俺は白い吐息を出しながら近くのグランドまで走る

ただ無心に

息が切れてる
疲れた
でもここへ来た

俺は帽子を被り直し、足元の地面を足でならす。
胸の鼓動が聞こえる
誰にも邪魔されず自分だけのピッチングができる
目を瞑る
聞こえるのは風の音と鳥のさえずり
左足を後ろに出すと同時に振りかぶる
手を胸の前に持ってき足を上げる

そこからはもう無の世界

俺は腕を素早く振った

もうあいつらと野球はできない

もう友達ごっこは終わりだ



あの日
全県学童大会
第一回戦

応援の声
舞い上がる砂塵
綺麗に整備された土

まさかここまでこれるとは思わなかった。

でもここへ来たかった
自らの力で投げたかった

ようやく夢が叶う

このまま勝ち進もう

皆がそう思っていた

だけど俺のせいで負けた
初めて屈辱を味わった

喜びに暮れてる相手の前で俺らはなぜ泣かなきゃダメなんだ?

負けたんだ

勝負に負けたんだ


もう日が落ち始めてる
優しい風が無性に悲しかった。



感想

感想はありません。

「 KR07 」の携帯小説

スポーツの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス