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野獣の終焉(五)

[372]  2010-03-18投稿
店は早い時間だったので若い料理人がカウンターに一人いるだけだった

若い料理人は
あからさまに
私と沖田に敵意剥き出しの視線を投げたが

私達はかまわず
カウンターのど真ん中に座った

スッポン
食べさせてくれや!
アンチャンよぉ

目には目を
敵意剥き出しの
若い料理人の
敵意に応えた


若い料理人は
いきなりスッポンを掴みスッポンの首を切った

斬られた首が
ヒクヒク動きながら
私の前のカウンターに
飛んだ瞬間に

沖田が立ち上がったが
私は沖田を制して

まだ動てるスッポンの
生首を口に入れ
ガリガリ食べた…


店内に
沈黙と緊張が走った

いきがってた
アンチャンも
さすがに生首をそのまま私が食べるとは想定してなく目がキョドり始めた

私が怒鳴ろうとする前に
沖田が口火を切った
「アンチャン…スッポンって生首をそのまま食うもんなんやな」

…アンチャンは下を向いてる

その時
店の電話が鳴った

私が紹介を依頼した
お茶屋さんからだ

電話は女性店員が受けた

えっ
学生服の二人組ですか?
…もう来ています…


私が紹介を依頼したのは高名なお茶屋さんだ

〜六に続く〜

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