スカバンburn!!最終章 -37- 傷ついた腕
帰り道
――猛「はあー…秋は塾やからって帰ったし、今日は寂しいなあ」
光「慶太郎も帰ったもんな」
猛「うん…」
光「…」
猛「…でもさ、慶太にしては意外やったなあ」
光「え?」
猛「あいつが怪我したこと。だってな、あいつにとって腕はほーんまに大事なもんやねん。中学の時も久々に来た部活で…」
――「…はぁはぁ…慶太!パスっ!!」
慶太郎に向かって飛んでくるボール
慶「はぁはぁ…はぁ………!」
慶太郎の手がとまり、体育館に響くボールの音
「「?!」」
慶「…」
猛「どうしたん?」
「おい!お前何でボール受け取んのやめてん?」
慶「…」
猛「慶太?」
慶「…今のやったら腕傷つけそうやったから」――
猛「あいつ、腕痛めそうな気がしたからってパス無視してん。慶太はそれだけ腕を大事にしてて…もちろん、その後皆に怒られたけど…でもあれが慶太のいた最後のバスケ部やったな」
光「…そうなんや…」
猛「腕がないと、ドラム、できへんもんな」
光「…そういえば、あいつがバスケやめたんは知ってるけど、タケは?ずっと続けてたん?」
猛「いや。俺はねー…」
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