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alone 6=撃てよ=

[360]  兼古 朝知  2010-03-22投稿


空は曇っていた。
明日は雨が降るらしい。
戦場に着いてから、晶は未だ敵と遭遇していない。
その理由は皆神と自神それぞれの信者数の差にあった。
皆神宗信者が約900人であるのに対して、自神宗信者は約200人前後しかいない。

どちらも非常に少ない所が伺えるのはもちろん、この点を考えてみると、自神の兵士がどれ程までに屈強かが伺える。

いや、正確には水鶴と圭が強いのだろう。
彼女たちと遭遇して生き残った者など、殆どいないのだから。


――ガサッ

突然、背後から物音がした。

「!!」

晶が振り返ると、そこには機関銃を携えた自神宗信者が草陰に隠れていた。

「う、うぅ…!」

自神の兵は撃つのに躊躇している。

晶が迷いなく兵に近づくと、兵は慌てて機関銃を構え直し言った。

「く、来れば撃つ!!」

「撃てよ」

真っ直ぐ、止まることなく晶は向かっていく。

「…ッあああ!!」

意を決したように、兵は引き金をひいた。


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