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紅の月『第十九話』魔天凶6(完)

[305]  文下手  2006-08-21投稿
「そんな事させるかよ。」信夜が刀を杖がわりに立ち上がった。
「消えろ。」覇邪が闇の球を信夜に飛ばす。信夜は間一髪で避ける。
「…仕方ねぇ。使うか。皆を守るためだもんな。」
「四の刀 魔刀」

ベキャベキャ!という音と同時に背中に悪魔の翼が生えた。腕や足には恐竜の翼の様なものが付いている。刀は刃が赤と黒に分かれていた。信夜の変化が終わり、異様な姿を周囲に見せ付けていた。信夜は刀を地面に刺しておく。
「これで…お前を倒す。」残像ができる速さで覇邪の前まで走る。
「魔浄。」光が信夜の手に出現し、覇邪に触れた。覇邪の体が溶け出し、痛みが溢れる。
「グワァァァァァア!?」「魔幻。」信夜は分身をする。分身達は覇邪を斬っていく。
「魔破邪」拳が光ると、おもいっきり覇邪を殴りつけた。覇邪は香織達と同じように柱に叩き付けられた。「南無。」刀を取り、覇邪の首元につきつけた。
「南無阿弥陀仏。」首を斬ろうとしたその時。振動がしたかと思うと、魔天凶が崩れていく。
「くっ…!今は生かしておく。さらば。」覇邪の姿は消え、いなくなった。
「ちくしょう…!今は皆を運ばないとな。」崩れる魔天凶の中、信夜は歩いた。

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