海賊と鬼使い 15
「なんだよ!賞金っつったってこれっぽっちじゃねぇかよ」
賞金袋を開けながらラウトが叫んだ。
「何言ってんだ。それカイルがとった賞金だろ」
フウリがすかさず言う。
フウリを打ち負かした後結局カイルが十人抜きしたのだ。
「ハハッ。ラウト、それ小遣い代わりにやるよ」
カイルが手をヒラヒラとふって言った。
「マジで!?サンキュー、船長!!」
「おいラウト!!前、前!!」
「へ?」
ドンッ
「キャッ!!」
「うわっ!!」
「ラウト!!…と知らない人!!大丈夫!?」
フウリはラウトとぶつかったらしい女の子を助け起こした。
「ごめん!!大丈夫か!?」
ラウトが少女の顔をのぞきこんだ。
「……」
少女は大きな金色の瞳をパチパチさせてラウトを見つめた。
「?」
少女はニコッと笑うとクルッと背を向けて走り去って行った。
「おっ、モテるね〜ラウト」
「可愛い子だったじゃねぇか♪」
カイルとフウリに一様にからかわれ、ラウトは叫んだ。
「もう!!船長もウィルもうるさい!!」
「何やってんのよ、みんなして」
「ロア」
腕に抱えた買い物袋をカイルに押し付けたロアは急に深刻そうに言った。
「ねぇ、早くこの島出ましょうよ。なんか悪い噂がたってるのよ。」
「噂って?」
三人は声を揃えて言った。
「最近、子供が三人ずついなくなっているらしいのよ。二人は帰って来るんだけど一人は絶対帰って来ないんだって…」
「えー、何その季節外れの怖い話。」
「ハハッ。ロアはそういうの苦手だもんな。」
「もう!!笑い事じゃないわよ!!」
「わかった、わかった。明日の朝ここを出よう」
あと、ひとり…
あと、ひとりで…
少女は呟きながら闇の中を歩いていく。
もうすぐ…
もうすぐだから…
私の…大切な…大切な…
少女は横たわる小さな光の前で立ち止まった。
大切な…妹…リリィ…
賞金袋を開けながらラウトが叫んだ。
「何言ってんだ。それカイルがとった賞金だろ」
フウリがすかさず言う。
フウリを打ち負かした後結局カイルが十人抜きしたのだ。
「ハハッ。ラウト、それ小遣い代わりにやるよ」
カイルが手をヒラヒラとふって言った。
「マジで!?サンキュー、船長!!」
「おいラウト!!前、前!!」
「へ?」
ドンッ
「キャッ!!」
「うわっ!!」
「ラウト!!…と知らない人!!大丈夫!?」
フウリはラウトとぶつかったらしい女の子を助け起こした。
「ごめん!!大丈夫か!?」
ラウトが少女の顔をのぞきこんだ。
「……」
少女は大きな金色の瞳をパチパチさせてラウトを見つめた。
「?」
少女はニコッと笑うとクルッと背を向けて走り去って行った。
「おっ、モテるね〜ラウト」
「可愛い子だったじゃねぇか♪」
カイルとフウリに一様にからかわれ、ラウトは叫んだ。
「もう!!船長もウィルもうるさい!!」
「何やってんのよ、みんなして」
「ロア」
腕に抱えた買い物袋をカイルに押し付けたロアは急に深刻そうに言った。
「ねぇ、早くこの島出ましょうよ。なんか悪い噂がたってるのよ。」
「噂って?」
三人は声を揃えて言った。
「最近、子供が三人ずついなくなっているらしいのよ。二人は帰って来るんだけど一人は絶対帰って来ないんだって…」
「えー、何その季節外れの怖い話。」
「ハハッ。ロアはそういうの苦手だもんな。」
「もう!!笑い事じゃないわよ!!」
「わかった、わかった。明日の朝ここを出よう」
あと、ひとり…
あと、ひとりで…
少女は呟きながら闇の中を歩いていく。
もうすぐ…
もうすぐだから…
私の…大切な…大切な…
少女は横たわる小さな光の前で立ち止まった。
大切な…妹…リリィ…
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