alone 17=もう いねーんだよ=
そして、現在。
晶は かつての遊び相手でもあり、両親や兄を殺した自神宗信者の上に立つ水鶴と対峙している。
「もう死なせねー…」
呻くようにして、晶は言った。
「もういねーんだよ…!!
父ちゃんも母ちゃんも…にーちゃんも…ッ!!
これ以上…
失ってたまるか…!
これ以上…!!
大切な仲間を死なせて
たまるか…ッ!!」
刀の切っ先を水鶴に向けたまま、晶は しっかりと水鶴の目を見て言う。
水鶴は今までの冷たい表情を崩さずに聞いていた。
その時。
――ガサッ
「あき…ら?」
晶の背後から、草を掻き分ける音と聞き慣れた声がした。
「…?」
声の主の姿に見覚えの無い水鶴と圭は、しばし固まる。
「ゆ う…?」
晶は別の理由で固まった。
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