alone 18=何で来た!?=
そこには夕がいた。
夕は目の前にいる要注意人物、水鶴と圭を見て立ちすくんでいる。
「夕!!お前ッ…!何で来た!?」
晶が怒鳴るようにして尋ねると、夕は びくりとして答えた。
「ち、違うの!!晶を追いかけたわけじゃなくて…沢井さんが怪我したって聞いて…迷って…そしたらここに…」
その語尾は消えかかっていた。
夕は医療班に属している。戦いの際に傷を負った情報を得れば、たとえ戦場でも出ていかなければならないのだ。
「…おい。何だか知らんが、貴様…皆神だな?」
水鶴が鋭い目線を夕に向けた。
「あ、う…!!」
身の危険を感じた夕が、後ろに2.3歩さがる。
「…柊」
「承知しました」
呼ばれた柊がゆらりと夕に近づいた。
「待て!!そいつは非戦闘員だ!殺さなくてもいいだろうが!!」
晶が必死に止めようとする。
しかし水鶴が反論した。
「皆神の信者であるならば皆 敵だろう?それに言ったはずだ、晶。お前の交友者を全て殺すと…」
水鶴がそう言っている間にも、柊は一歩、また一歩と夕に近づいていく。
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