俺の春はいつ来るの?5
「・・・・・・んっ、ん〜!」
「手伝おうか?」
「・・・・・・いらない」
「そう?」
昼休みに図書室で調べ物をしていた俺は、たまたま本を本棚に仕舞っていた杉宮奏を見かけ、近寄って見ると身長が足りず仕舞えない状態にあったので声を掛けてみたのである。
その三、自分の短所を無くしつつ、長所を伸ばす。
俺は短所が特に無いらしいので、長所を重点的に伸ばす事にした。
「踏み台とか使えば?」
「・・・・・・そんな屈辱的な事出来ない」
そこまで自分の背を気にしていたのか・・・・・・。
杉宮は今一度チャレンジしてみるがやはり届かず、隅っこにしゃがみ込み、落ち込んでしまった。
「だ、大丈夫か?」
「・・・・・・ん」
「やっぱり手伝おうか?」
「・・・・・・したら殴る」
「い、イエス、マム」
でもなぁ、このままだといつまで経っても終わらないだろうし・・・・・・あ、そうだ!
「なぁ、そういえば杉宮って姉とは違って小さいよな」
「・・・・・・何?嫌み?」
そう言って杉宮は思いっきり俺を睨んできた。
「違う違う!単にそれだと凄く軽いんだろうなぁって」
「・・・・・・だから?」
「一回持ち上げてみても良いかな?」
「・・・・・・別に、良いけど・・・・・・」
「んじゃ少し失礼して・・・・・・よいしょ!」
俺は杉宮の両脇に手を持って行き、そのまま上に持ち上げた。
「ホントに軽いな」
「・・・・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「・・・・・・恥ずかしい」
杉宮の顔を見てみるとトマトのように赤く染まっていた。
「あぁ、ごめんごめん。持ち上げたついでにその本直せば?」
「・・・・・・ん」
すると杉宮は素直に本を本棚へと直し、俺はそれを確認してから杉宮を床へ下ろした。
「・・・・・・ハメられた気分だけど、ありがと」
「どう致しまして」
そして俺は図書室を後にした。
放課後、またファミレスへ行こうと歩いていたら廊下の角で話し声が聞こえてきた。
「何度来ても一緒だ。俺の返事は変わらない」
この声は里村!?
様子を伺ってみると、そこには里村と昨日里村に告白していた女子が向かい合っていた。
「本当にダメなんですか!?」
「ダメだ!てかもうこんなこと止めてくれ、今日でもう一週間だぞ!」
・・・・・・あんまりこういうのの立ち聞きは良くないよな。
そう思って立ち去ろうとしたら、里村が口を開き、
「何を言われても俺はプロレスになんて興味ねぇ!」
・・・・・え?
「手伝おうか?」
「・・・・・・いらない」
「そう?」
昼休みに図書室で調べ物をしていた俺は、たまたま本を本棚に仕舞っていた杉宮奏を見かけ、近寄って見ると身長が足りず仕舞えない状態にあったので声を掛けてみたのである。
その三、自分の短所を無くしつつ、長所を伸ばす。
俺は短所が特に無いらしいので、長所を重点的に伸ばす事にした。
「踏み台とか使えば?」
「・・・・・・そんな屈辱的な事出来ない」
そこまで自分の背を気にしていたのか・・・・・・。
杉宮は今一度チャレンジしてみるがやはり届かず、隅っこにしゃがみ込み、落ち込んでしまった。
「だ、大丈夫か?」
「・・・・・・ん」
「やっぱり手伝おうか?」
「・・・・・・したら殴る」
「い、イエス、マム」
でもなぁ、このままだといつまで経っても終わらないだろうし・・・・・・あ、そうだ!
「なぁ、そういえば杉宮って姉とは違って小さいよな」
「・・・・・・何?嫌み?」
そう言って杉宮は思いっきり俺を睨んできた。
「違う違う!単にそれだと凄く軽いんだろうなぁって」
「・・・・・・だから?」
「一回持ち上げてみても良いかな?」
「・・・・・・別に、良いけど・・・・・・」
「んじゃ少し失礼して・・・・・・よいしょ!」
俺は杉宮の両脇に手を持って行き、そのまま上に持ち上げた。
「ホントに軽いな」
「・・・・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「・・・・・・恥ずかしい」
杉宮の顔を見てみるとトマトのように赤く染まっていた。
「あぁ、ごめんごめん。持ち上げたついでにその本直せば?」
「・・・・・・ん」
すると杉宮は素直に本を本棚へと直し、俺はそれを確認してから杉宮を床へ下ろした。
「・・・・・・ハメられた気分だけど、ありがと」
「どう致しまして」
そして俺は図書室を後にした。
放課後、またファミレスへ行こうと歩いていたら廊下の角で話し声が聞こえてきた。
「何度来ても一緒だ。俺の返事は変わらない」
この声は里村!?
様子を伺ってみると、そこには里村と昨日里村に告白していた女子が向かい合っていた。
「本当にダメなんですか!?」
「ダメだ!てかもうこんなこと止めてくれ、今日でもう一週間だぞ!」
・・・・・・あんまりこういうのの立ち聞きは良くないよな。
そう思って立ち去ろうとしたら、里村が口を開き、
「何を言われても俺はプロレスになんて興味ねぇ!」
・・・・・え?
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