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捨てる男、拾う女?

[397]  幽玄  2006-08-22投稿
[男]「派手に撃ち下さりやがって!手に入らなければ破壊しろッてか!?」
毒づきながらも、重火器による蹂躙を俺は曲芸じみた動きで躱(かわ)し続ける。
[増援]「なんだ奴の動きは!?、あんな動きが人に出来るのか!?」
戦車に搭乗している全員が目を剥いていた。まぁ、驚いて当然だろうよ。俺に『慣性の法則』や『万有引力の法則』は通用しない。
つま先、足の甲、踵(かかと)、靴底、バックル、に備え付けられた銀フレームが夜空に軌跡を描く。
主砲による砲撃を跳んで躱す中、サブマシンガンによる援護射撃が撃たれる。だが、俺はそれを空中で直角に躱した。さらに追ってくる銃撃を宙を蹴って逆さ回転捻(ひね)り、そのまま回転を殺さずにバク宙に移行。華麗に着地し、地面を飛翔する様に戦車目掛けて駆ける。
近付けさせまいと躍起(やっき)になって撃ってくる弾を、斜め、真下、後方、直角、ジグザグ、逆さ、いろんな方向に飛んで、跳んで、翔んで、掻い潜り。戦車の側面に迫る。
[男]「喰らっとけッ!」
[増援]「!!?」
速度と体重を乗せた飛びながらの回し蹴りが戦車の装甲に叩き込まれる。ローリングソバットだ。
重たい車体が揺れ動き、堅い装甲が歪む。…だが、それだけだった。ヤッパリ溜めてないとこの程度か…。すぐさま反撃がくる。
[男]「チッ…、こっちは一発でも貰(もら)ったらヤバいッてのに……よッ!」
反撃を躱し、また逃走劇が始まる。…が、このまま激しい硬直状態を続けられても困る。体力で人間が機械に勝てるはずがないし。無駄な消耗戦に付き合うつもりもない。
終止符を打つため、必殺の一撃を溜める術(すべ)を考えながら回避していると、前方にちょうど良いモノが見つかった。
[男]「おッ!、ちょうど良いぜッ!炎のダンスと洒落込もうかッ!!」
一気に跳躍し、横転して炎をあげている車に飛び移る。人差し指をチョイチョイと動かし、戦車にあからさまな挑発をする。挑発に乗ってか主砲が向けられ、即座に撃ってきた。
車に着弾するより先に上に跳んで回避。被弾した車が下から跳ね上がり、サブマシンガンの銃撃を防ぐ。絶妙なタイミングだった。炎に包まれた車を戦車に向けて蹴り落とす。
車は砲台に命中し爆発。戦車は爆発に気を取られ完全に男を見失っていた。
[男]「面白いもん魅せてやるぜィッ!!」
破棄開始だ…。
NEXT→『神を超えるシナリオ』

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