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alone 30=昔話(side水鶴?)=

[334]  兼古 朝知  2010-04-03投稿


9年前の話だ。

水鶴と晶と晴一の三人は、仲がよかった。

「みーつーるーッ!!」

「ミッチー!!」

「はーあーいッ!!」

晶と晴一の呼びかけに、幼い水鶴は元気よく応じた。
この当時、晶と水鶴は6歳。晴一は12歳だった。

「今日は何するのー??」

水鶴がニコニコして尋ねる。すると晴一がニヤリと笑い、肩にかけていたバッグから何かを取り出した。

「何それ何それ!?」

好奇心の強い水鶴と、中身を知らされていなかったであろう晶が、目を輝かせて「それ」について問うた。

「ふっふっふ…驚け!!これはだな、タイムカプセルだ!!」

「タイムカプセル?」

水鶴が復唱する。
晴一は笑って頷いた。

「ここに便箋と封筒がある!!晶!水鶴!10年後の俺たちに手紙書くぞ!!」

「え!?書いたら10年後に届くの!?」

晶が心底 驚いたような表情で晴一を見た。


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