傍心
いつもガラガラのローカル線は帰りの高校生で、活気づいていた。車内の声に比べて、静かに走る草臥(くたび)れたアルミ電車。何十年も走っている愛着のある電車には、今日もあの人が乗っていた。
気にしていたわけではないけど、毎日のように見る顔はどう反転しても学生には見えなかった。かと思えば会社員やサラリーマン的オーラは見られないし、カバンの気配は皆無だ。学生の中にポツンと取り残されたようで、緩いローカル線を最終駅まで付き合う。あの人は何処か悲しそうな、学生を無言で見送っていた。
車掌は路線ばかりで飽きてしまう、だから気になるのかもしれない。あの人にとって電車は何だろう。駅に向ける顔から垣間出る哀愁は…。学生は一人しか居なくなった。最後の駅に停まる、今日の運転はオシマイになる。あの人は黙って駅に消えていった。
無人駅は田舎の象徴だった、懐かしかった。今ではどの駅も無人になって、運転まで無人になってしまった。駅に人の、車掌の面影は消えてしまって、駅が寂しい。私が時代に取り残されたならば、無人の電車の車掌は気付いていただろう。
外装は変わらなくても、変わる、避けられない時代達。
気にしていたわけではないけど、毎日のように見る顔はどう反転しても学生には見えなかった。かと思えば会社員やサラリーマン的オーラは見られないし、カバンの気配は皆無だ。学生の中にポツンと取り残されたようで、緩いローカル線を最終駅まで付き合う。あの人は何処か悲しそうな、学生を無言で見送っていた。
車掌は路線ばかりで飽きてしまう、だから気になるのかもしれない。あの人にとって電車は何だろう。駅に向ける顔から垣間出る哀愁は…。学生は一人しか居なくなった。最後の駅に停まる、今日の運転はオシマイになる。あの人は黙って駅に消えていった。
無人駅は田舎の象徴だった、懐かしかった。今ではどの駅も無人になって、運転まで無人になってしまった。駅に人の、車掌の面影は消えてしまって、駅が寂しい。私が時代に取り残されたならば、無人の電車の車掌は気付いていただろう。
外装は変わらなくても、変わる、避けられない時代達。
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