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alone 32=昔話(side水鶴?)=

[400]  兼古 朝知  2010-04-04投稿


「う゛ぇえぇぇぇえん!!ぅえぇぇええぇん!!」

「ごめん!!な!?晶!晶ってば〜!!」

「晴一にぃさんが泣ーかせたッ!!」

ただ泣きじゃくる晶と、とにかくあやそうと必死になる晴一を見ながら、水鶴は楽しそうに言う。

「ミッチ〜。笑い事じゃないんだって〜」

晴一は困ったように苦笑する。この頃の晶には、「バカ」はタブーだった。
晴一は、晶が泣くと親に叱られるので、どうにか泣き止ませようと必死になっている。

「ごめんってば、晶〜。俺が悪かったって…」

「う゛〜ぅぅう…ぐすっ、うえぇえぇ…」

晶は まだ泣き止まない。

(やばいやばい!!お母さんに見つかったら何て言われるか…!!)

「…晴一にぃさんのやり方がダメなんだよ」

今まで笑って眺めていた水鶴が、ひょいと前に出た。

「え?」

「ほら、晴一にぃさん、ちょっと どいてみて?」

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