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背中のほくろ

[273]  ぷりん  2010-04-05投稿
 窓際に座って少しだけ体をよじらせてこっちを見てる。大きな目。

『散歩に行くの?』
日本語がわかるのか、それともテレパシーなのか、

『ニャー』と顔いっぱいに口をあけて返事をした。

はいはい、遠くまで行かないでねと言って、窓を開けると、勢いよく二匹の『こどもたち』は出かけていった。

真っ白なポーはどこにいても目立ってしょうがない。裏山に登って遊ぶのが日課だけど、緑の中にひょっこり白い物体が浮き上がっている。本人はうまく隠れていると勘違いしているのか、しめしめといった表情を浮かべている。

マーは、とりあえず近所のパトロールを開始。よそ者はいないか、治安を悪くしているふとどき者はいないか、婦人警官きどりで少しだけガニマタで探索をはじめる。

 空は晴れ。散歩日より。時計の針はカチカチと一日の終りのカウントダウンを早々とはじめている。

私は今日も普通に呼吸をして、空腹を感じたら食事をして、睡魔がきたら昼寝をするんだろう。

『普通』ってなんだろう。異常と普通の境界線はどこだろう。その基準は誰が決めるんだろう。

ネコの普通は人間の普通とどこがどう違うんだろう。

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