海賊と鬼使い 21
「ウオリャァァ!!」
ガウンッガウンッ!!
キィンッ!!キィィンッ!!
様々な音が鳴り響く中、フウリは懐かしい感覚と共に、違和感を感じていた。
幼い頃、たった一人で放り込まれた戦場。
ただ生きるのに必死で、相手を一撃で仕留める事しか考えなかった。
自分では人を殺しまくる人生なんて絶対嫌だと思っていたが、心の奥底は正直だ。
やっぱり自分は戦う事が好きなんだ。
こうして剣をふるうだけで渇いた心が満たされる。
「ウィル、危ない!!」
カイルがフウリの頭に向かって伸びてきた触手を弾き返した。
「あ、ありがと…てか、カイル大丈夫なのか?」
体に刺さった黒い針は体力を奪っているはずだ。
なのにカイルは全く疲れたように見えない。
「あぁ。なんかこの世界に入ってから調子いいんだ。」
カルデスタの呪いのおかげという事だ。
「ちょっと、あんた達!!よそ見してんじゃないわよ!!」
ロアの怒声が響き、二人を狙っていた触手が撃ち落とされる。
両手に大きな銃を構えたロアが走り回っている。(あんなデカイ銃をどこに持ってたんだ…?)
不思議だ。
『おのれぇぇぇ!!』
少女の声が先程までとうってかわってドスの効いた低い声になった。
触手が倍に増え、動きも速くなる。
「おいおい…ヤバいだろこれ!?」
確かにヤバい。
だが、本当にヤバいのはこっちじゃなくて…
「おい!!もうやめろ!!それ以上やったら…」
『うるさい!!』
フウリの説得にも全く耳をかさない。
それどころか、ますます力を強めるばかりだ。
「バカ!!やめろ!!」
『黙れぇぇぇ!!』
無数の黒い触手が襲いかかった。
「…?」
何も来ない。皆恐る恐る顔を上げた。
触手は全てピタッと止まっていた。
『な…!?』
少女はその場にペタリと倒れこんだ。
同時に触手も力を失い、消え失せた。
「…だから言ったんだ。たいして力も無いのに、いきなり力を爆発させたら体がもつ訳ないんだ」
フウリが呟いた。
少女は宙を見つめたまま、弱々しく手をパンッと叩いた。
少女とフウリ達の間にパッと光が現れた。
光は次第に弱まっていき中から現れたのは…
「ラウト!!」
皆が駆け寄った。
気を失っているラウトの横には男の子が二人、横たわっていた。
この二人も巻き込まれたのだろう。
そしてもう一つ、小さな光が横たわっている。
少女はゆっくり起き上がると、その光に近づいた。
ガウンッガウンッ!!
キィンッ!!キィィンッ!!
様々な音が鳴り響く中、フウリは懐かしい感覚と共に、違和感を感じていた。
幼い頃、たった一人で放り込まれた戦場。
ただ生きるのに必死で、相手を一撃で仕留める事しか考えなかった。
自分では人を殺しまくる人生なんて絶対嫌だと思っていたが、心の奥底は正直だ。
やっぱり自分は戦う事が好きなんだ。
こうして剣をふるうだけで渇いた心が満たされる。
「ウィル、危ない!!」
カイルがフウリの頭に向かって伸びてきた触手を弾き返した。
「あ、ありがと…てか、カイル大丈夫なのか?」
体に刺さった黒い針は体力を奪っているはずだ。
なのにカイルは全く疲れたように見えない。
「あぁ。なんかこの世界に入ってから調子いいんだ。」
カルデスタの呪いのおかげという事だ。
「ちょっと、あんた達!!よそ見してんじゃないわよ!!」
ロアの怒声が響き、二人を狙っていた触手が撃ち落とされる。
両手に大きな銃を構えたロアが走り回っている。(あんなデカイ銃をどこに持ってたんだ…?)
不思議だ。
『おのれぇぇぇ!!』
少女の声が先程までとうってかわってドスの効いた低い声になった。
触手が倍に増え、動きも速くなる。
「おいおい…ヤバいだろこれ!?」
確かにヤバい。
だが、本当にヤバいのはこっちじゃなくて…
「おい!!もうやめろ!!それ以上やったら…」
『うるさい!!』
フウリの説得にも全く耳をかさない。
それどころか、ますます力を強めるばかりだ。
「バカ!!やめろ!!」
『黙れぇぇぇ!!』
無数の黒い触手が襲いかかった。
「…?」
何も来ない。皆恐る恐る顔を上げた。
触手は全てピタッと止まっていた。
『な…!?』
少女はその場にペタリと倒れこんだ。
同時に触手も力を失い、消え失せた。
「…だから言ったんだ。たいして力も無いのに、いきなり力を爆発させたら体がもつ訳ないんだ」
フウリが呟いた。
少女は宙を見つめたまま、弱々しく手をパンッと叩いた。
少女とフウリ達の間にパッと光が現れた。
光は次第に弱まっていき中から現れたのは…
「ラウト!!」
皆が駆け寄った。
気を失っているラウトの横には男の子が二人、横たわっていた。
この二人も巻き込まれたのだろう。
そしてもう一つ、小さな光が横たわっている。
少女はゆっくり起き上がると、その光に近づいた。
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