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教師恋愛中毒(6)

[934]  ハル  2005-12-09投稿
いつもの二人きりの掃除時間。

「あっ・・・痛ぁっ・・・。」

ななが僕を見上げた。
どうやら僕の足に引っ掛かってこけてしまったみたいだった。

いけない、最近ぼーっとする事が多くなってきている。

「すまんっ・・・。」
僕が彼女の腕を掴んで立ち上がらせると青い痣が出来ていた。

「あっ・・・ごめん!保健室行こう!保健室!!」

彼女に新しい傷をいれた僕は焦ってしまった。
「あ、大丈夫です。これ前からあったから・・・。」
「違うだろっ。」
僕は無意識にななを引っ張って保健室に連れて行った。

保健医の広間先生はまだいた。

「あら、先生?どうしましたか?」

僕は広間にななを差し出した。

「怪我・・・させてしまいまして・・・。」
「いやっ・・・あの・・・違・・・。」
「僕の足が掛かってしまったみたいで。」

広間はななの脚の青痣を見て首をかしげた。

「コレ、古い傷・・・ですよ?」
「あ!これ、こけちゃったんです・・・。」

広間はまじまじとななを見つめる。

「ちょっと先生は席を外して貰えますか?」
広間に言われるまま僕は保健室から出た。

しばらくしてななが出てきた。

「何でもなかったです。」
ななは曖昧に笑うと一礼して帰って行ってしまった。

保健室から広間が出てくる。

「煙草を押し当てられたような痕がありました・・・。」
「え?」
「それも古いのから結構最近のまで・・・。」

僕はまだ小さく見えるななの後姿を見つめた。

「もしかしたら・・・もしかしたら・・・です。」
広間は悩ましそうに項垂れた。



僕の中で何かがはじけた。

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