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我ライバル伝(最終章ー上)

[365]  我進  2010-04-21投稿

上田は

その後も意識を回復することなく

20年以上経った
今でも自力で立てるわけも食事できる訳もなく

自宅で両親の世話になり生きていると
人づてに聞いた


・・・・・・・・・・

上田の両親は
事故から一年は
奇跡の復活を期待したが一年後に

大学に退学届を出しに来た時に無理を言い
車椅子で意識ない上田を練習場に連れてきてもらった


最上級になった僕と
僕が鍛えた下級生の
練習の雰囲気を
感じさせたかった


僕達(僕と上田)が
入部した時とは
段違いの熱気ある部に
変革させていた


僕は練習中も
後輩を容姿なく殴り
怒鳴りつける


下がるなら帰れ!
前に行かんかい!


表情の消えていた
上田も心なしか
嬉しそうだ


両親は次の日
嬉しそうに
練習風景をビデオに
撮らしてほしいと
言ってくれた



僕は上田と夢見た
団体戦で骨折しながら
チームをベスト4に
導いた

その後
僕は学生4段を取得した

学生4段は
大学から拳法を
始めた人間は
年に一人出るか出ないかの難関

ちなみに
僕の後は三年振りに
沖田(野獣)が取得した位


当時の拳法仲間と
飲むと必ず誰が強かったという話題になる


しかし僕は
いつも心の中で思ってた

僕と同じ大学の同期で
学生四段になった僕より強いライバルがいたよ!

〜最終章ー上に続く〜

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