(仮)永遠の絆…最後の愛…15-2
真理は 丈 の腕を掴むと公園を出てタクシーを停めた。
真理は運転手に行き先だけ告げた。
タクシーの中は重苦しい空気が漂っていた。
無言のまま家の近くのバス停に着いた。
部屋に入った途端、真理の怒りが爆発した。
真理「一体どう言う事!?何で今まで黙ってんの!会社を辞めてから三ヶ月だってね!給料は?生活は?このマンションのローンは?どうするの?私は一体なんなの?こんな大事な事を黙っていて本当にイイ加減にしてよ!こんなんじゃアナタの事なんて信用できないわ!離婚よ!離婚よ!慰謝料なんて要らないからすぐに離婚よ!私は出て行くわ!私は本気だからね!アナタの言い訳なんて聞きたくないわ!明日、役所で離婚届けを貰って来るから必ずサインして!いいわね!」
真理は怒涛に話して 丈 に喋る隙を与えなかった。
そして、さっさと家から出て行ってしまった。
丈 はショックが大きかった。
こんな事にならないように頑張って来た。
真理が浮気を止めるなら許そうとも思っていた。
仕事も小さい会社ながら昨日、採用されて明日からスタートだったのだ。
その時、 丈 の携帯電話が鳴った。
香「もしもし…私、香です。今、大丈夫ですか?」
丈「あ、あぁ…うん…大丈夫」
香「何かあったのですか?大丈夫ですか?今、どこですか?すぐ行きますから。会えませんか?」
丈「大丈夫だよ。今は家だから…」
香「すぐ行きますから駅で会いましょう。」
少々、強引な気もしたが 香 の声に今の 丈 は何故か救われた。
丈 はすぐに家を出た。
外は泣きたい 丈 の気持ちを代弁してか雨が降り出していた。
バス停に着くと、いつもは全く通らないタクシーが、こっちに向かって走って来ていた。
丈 は咄嗟に手をあげてタクシーをとめた。
タクシーに乗りこむと「光駅まで」と告げた。
光駅には10分もかからないで着いた。
しかし 香 は既に待っていた。
つづく
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