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銀色の拳

[304]  烏稼豚  2010-04-25投稿
茜色に染まった空の下、誰もいない橋の下にいた。

車が橋を通りすぎるたびに、耳に轟音が入る。

「くっくく、さっきのバカ面はまさにツボよ。
危なかった〜、人前で笑う所だったわ」

ここは、私が唯一素の姿を表せる場所。だれも、いないし。
音がうるさいから周りに音が漏れない。
まさに、最高の場所。

「あ〜、笑った」
手を上げ、背を伸ばした時、後ろから声が聞こえた。

「唯様って〜、猫かぶってたんだ〜」

振り返ると、そこに金髪ピアスの高校生がいた。
征服を見る限り、内の学生。

嫌な所を見られたわ・・・

「美しい顔に出てますよ〜嫌な所を見られたわ・・・って」

人を舐めてる口調で、私の心の内を読んでくる。

まさに最悪な状況に、私は冷や汗をかく。

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