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七日七晩の慟哭10

[319]  伯修佳  2006-08-24投稿
菜那はわざと彼を無視して手伝いを続ける。
高田は少し困った様に頭を掻いた。
「…わかったよ。約束通り一番近い休みに、菜那の行きたい所に出かけよう」
「ホント!?いつにする?」
顔を輝かせて振り返った菜那に、圧倒されたらしく高田は思案顔を作った。
「…え〜っと、そうだな…今週末とかなら。どう?」
「OK!じゃあ明後日ね。何時頃にする?」
「それより先に、どこに行くか教えてくれ」
今度は菜那が考える番だった。
「うーん…」
「何だ、考えてなかったのか」
「だって、こんな早く禁煙ダメになるなんて思ってなかったし」
再び遠い目をした高田を軽く睨む菜那。
「―うん、水族館がいい。そこにしよう。西町の」
高田は頷いた。
「了解。じゃあ―街中通るだろうから早めに出よう。朝8時に迎えに行くよ」
「やった!高田さん」
ありがとう、と思わず言いそうになったお礼を彼女は慌てて引っ込めた。
「…違う違う。これはあくまで罰ゲーム、罰なんだからね!」
「本当は嬉しいくせに…」
「何言ってんの、健康第一ですよ。ああ残念だ〜残念だ」
わざとらしく渋面を作ってみせると、高田は諦め笑いを浮かべた。

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