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クリスタルクラッシュ4―?

[399]  いっと  2010-04-30投稿
「よぉし、早速俺の出番だな!」
ダリルは勢いよく椅子から立ち上がると、腰に提げた自分の剣に手を伸ばした。
「ダリル、真剣じゃなくて木剣でやりなさい」
リリアは呆れたような顔で、ダリルに注意した。
「おっと、危ない危ない」
ダリルは頭を掻いて、小屋の壁に立てかけられた木剣を手に取った。
「ほらよ」
「…ありがとう」
ザックは不安そうな表情で、手渡された木剣を見つめた。
「心配いりませんよ。普通に日頃の訓練で得た力を出せばいいんですから」
エナンはザックの肩を軽く叩いた。
「はあ…」
ザックはまだ不安そうな表情で小さく頷いた。
「リリアが見られるように小屋の裏手でやろう」
ダリルはそう言って、ザックを小屋の裏手に出るように促した。

小屋の裏手は林になっており、人目につく心配は無かった。
木々に生い茂る草はまだ小さく、青々とした葉になるにはもう少しかかると思われた。
ザックは木剣を持ちながら、それらの景色に目をやった。
「どうした?」
ダリルはそれを見て、不思議そうな顔をした。
「彼女の教えの一つ『剣を取って対峙する時はまず周りの景色を見て、その後相手を観察せよ』かな」
「へえ…」
「ふむ…」
「すごい…」
「すげえな…」
ダリル、リリア、ミーナ、エナンの四人はその言葉を聞いて感心したように何度も頷いた。
「お前はその人に剣を教わったんだな?」
「短い間だったけどね」
「そうか…なら…」
ダリルは静かに剣を構えて、
「ちいっとばかり、本気でやるぜ」
と、言い放って、ザックとの間合いを一気に詰めた。

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