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世紀末戦記 3

[333]  カザン  2010-05-17投稿
「キーオー!!」
目が覚めると従兄弟のセイルがドアを叩く音がした。
「キーオー!!急げよ!!ドアを開けろ!!」
キーオーの部屋は散らかっていた。叔父さんがくれたお土産が散乱している。
「早くしろよ!!」
従兄弟の声に急かされ、キーオーはベッドから降りた。
「どうしたんだよセイル。まだ朝だぞ。」
ドア越しにセイルに問いかける。
「雨季になって4日!!叔父さんが来る日!!」
その言葉を聞いてキーオーは飛び上がった。
「いけねぇ!!忘れてた。」
急いで支度をする。黒に青の混じった髪に青い瞳のキーオーは父親譲りの正義感と母親譲りの優しさで村の将来を期待されている16歳の少年だ。彼にとって年に一度の楽しい時間が始まる。
キーオーの父親はアムチャット諸国が連邦にもズーラントにも支配されていなかった頃に侵略を防ごうと戦った英雄だった。その弟でキーオーの父親と共に戦ったもう一人の英雄。彼こそがキーオーの叔父であるオードラス・ジグスだ。

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