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紅の月『第二十話』平穏な日々

[324]  文下手  2006-08-26投稿
あれから一ヶ月。魔物達は現れず、信夜達は平穏な日々を送っていた。覇邪の行方もわからず、行動ができなかっただけだが。
「光河信夜。いるか。」信夜が焔、香織と教室内で話しているとき、桜が教室の扉をあけてそう言った。
「よぉ桜。なんだよ。」桜の前にいき、信夜が言う。「悠雷から伝言だ。今日の夕方、いつも公園に集合だ。いいな。」それだけいうと扉をピシャリと閉め、廊下を歩いていった。
「何だって?」焔が聞く。「今日いつもの公園に集合だってさ。」信夜がぶっきらぼうに言う。なぜならいつも桜が伝言をいいに来るとクラスの女子に「光希磐先輩と付き合っているの?」と騒がれるからだ。ちなみに信夜、焔、香織は高校一年生。桜と悠雷は上の二年生にあたる。
「早く授業終わってくれねぇかな…」ガヤガヤ騒いでいる教室で、信夜は呟いた。

「集まったぜ〜」既に集まっていた悠雷と桜に、信夜は謝りの言葉もなくそう言った。

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