天国と地獄
親想いの弟は自分の仕事の初任給で父親の為に電動シェイバーを買ってあげた。
なんでも使用中は痛みが全くなく産毛まで残さないという数あるシェイバーの中でもなかなか値を張る一品だったそうだ。
毎日嬉しそうにそのシェイバーを使う父親を見て弟もご満悦。
ある日の夜、家族で食卓を囲みながら髭がいかに残さず剃れるかを語る父親を尻目に母親は眉下の産毛や鼻の下に生えてくる毛について不満を漏らしていた。
夕食後、母親はそのシェイバーをこっそり洗面所から持ち出すと鏡を見ずに己の感覚で剃り始めた。
しばらくすると母親がシェイバーを手にしながら2階の私の部屋に来た。
「このシェイバー、最高よ」
感動する母の左眉毛は三分の一剃り落とされていた。
なんでも使用中は痛みが全くなく産毛まで残さないという数あるシェイバーの中でもなかなか値を張る一品だったそうだ。
毎日嬉しそうにそのシェイバーを使う父親を見て弟もご満悦。
ある日の夜、家族で食卓を囲みながら髭がいかに残さず剃れるかを語る父親を尻目に母親は眉下の産毛や鼻の下に生えてくる毛について不満を漏らしていた。
夕食後、母親はそのシェイバーをこっそり洗面所から持ち出すと鏡を見ずに己の感覚で剃り始めた。
しばらくすると母親がシェイバーを手にしながら2階の私の部屋に来た。
「このシェイバー、最高よ」
感動する母の左眉毛は三分の一剃り落とされていた。
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