desteny??
婚約指輪―\r
静かな、私への淳からのプロポーズだった。
「サイズ・・・、ぴったり。いつの間にこんな・・・。」
涙で、ぐしょぐしょになった私の目頭は、真っ赤になっていた―\r
「昨日・・・、仕事の帰りにな。サイズ合って良かった・・・。でも・・・、こんな身体じゃ、お前に結婚してくれなんて言うの、タイミング悪りぃけど・・・。」
淳は、荒い息のまま、苦しそうに、窓の外の花火に目をやったまま、そう言った。
「嬉しい・・・。嬉しいよ。私・・・。あっちゃんが、私が知らない間に、そんな事想ってくれてたなんて・・・、知らなかったから。」
私の方が、淳より、息を整えられなかった―\r
「香里・・・?」
淳は、相変わらず、私の目を見なかった。
「ん・・・?」
「今日、中川に逢いに行って来たんだ、俺。」
この時、初めて私は、今日の淳の行動と、事故に遭った経緯を理解した。
「麗華と、逢うって約束してたって、あの人に逢うって決めてたからなの・・・?」
「知ってたのか・・・。」
淳は、小さい溜め息を一つ漏らしてから、言った。
「あの人に逢う事になってたって言うのは、知らなかったの・・・。でも、何となく、私の勘でね。麗華から・・・、あっちゃんが、大事な話が有るからって、呼び出されたのに、約束の時間になっても来ないって、連絡が有って・・・。で、色々考えてたら、もしかして、そうなのかも!って思って。」
「そっかぁ・・・。中川に逢った後、麗華と待ち合わせしてた場所に、車で向かってたら、こんな事になっちまってさ・・・。俺さ・・・、香里の事、一生守ってやるつもりだったのに・・・。お前の事、幸せにするって決めたのに・・・。麗華にも、香里と中川の事を話して、別れさせるつもりだったんだ。それなのに・・・。」
淳は、息苦しそうに、涙を流しながら、時に、咳込みながら、そう言った。
「・・・、うん・・・。」
「中川の野郎、思い当たる事なんて、何も無いって顔して、と呆けやがってよ・・・。俺がちょっとでけぇ声出したら、わざと、大袈裟に警備員に引き渡してさ・・・。ぶん殴って、何なら、刺し殺してやっても、足らない位なのに、何にも・・・、何にも、出来なかった・・・。結局、口ばっかだよ、俺・・・。赦してくれ、香里・・・。お前の仇、取ってやろうって、意気込んで行ったのに、只のヘタレじゃんか・・・。」
淳の言葉の最後の方を聞き取るのは、困難だった―\r
淳は、必死に私への気持ちを、息をするのも辛い状態の中、私に伝えようとしていたのだった―\r
静かな、私への淳からのプロポーズだった。
「サイズ・・・、ぴったり。いつの間にこんな・・・。」
涙で、ぐしょぐしょになった私の目頭は、真っ赤になっていた―\r
「昨日・・・、仕事の帰りにな。サイズ合って良かった・・・。でも・・・、こんな身体じゃ、お前に結婚してくれなんて言うの、タイミング悪りぃけど・・・。」
淳は、荒い息のまま、苦しそうに、窓の外の花火に目をやったまま、そう言った。
「嬉しい・・・。嬉しいよ。私・・・。あっちゃんが、私が知らない間に、そんな事想ってくれてたなんて・・・、知らなかったから。」
私の方が、淳より、息を整えられなかった―\r
「香里・・・?」
淳は、相変わらず、私の目を見なかった。
「ん・・・?」
「今日、中川に逢いに行って来たんだ、俺。」
この時、初めて私は、今日の淳の行動と、事故に遭った経緯を理解した。
「麗華と、逢うって約束してたって、あの人に逢うって決めてたからなの・・・?」
「知ってたのか・・・。」
淳は、小さい溜め息を一つ漏らしてから、言った。
「あの人に逢う事になってたって言うのは、知らなかったの・・・。でも、何となく、私の勘でね。麗華から・・・、あっちゃんが、大事な話が有るからって、呼び出されたのに、約束の時間になっても来ないって、連絡が有って・・・。で、色々考えてたら、もしかして、そうなのかも!って思って。」
「そっかぁ・・・。中川に逢った後、麗華と待ち合わせしてた場所に、車で向かってたら、こんな事になっちまってさ・・・。俺さ・・・、香里の事、一生守ってやるつもりだったのに・・・。お前の事、幸せにするって決めたのに・・・。麗華にも、香里と中川の事を話して、別れさせるつもりだったんだ。それなのに・・・。」
淳は、息苦しそうに、涙を流しながら、時に、咳込みながら、そう言った。
「・・・、うん・・・。」
「中川の野郎、思い当たる事なんて、何も無いって顔して、と呆けやがってよ・・・。俺がちょっとでけぇ声出したら、わざと、大袈裟に警備員に引き渡してさ・・・。ぶん殴って、何なら、刺し殺してやっても、足らない位なのに、何にも・・・、何にも、出来なかった・・・。結局、口ばっかだよ、俺・・・。赦してくれ、香里・・・。お前の仇、取ってやろうって、意気込んで行ったのに、只のヘタレじゃんか・・・。」
淳の言葉の最後の方を聞き取るのは、困難だった―\r
淳は、必死に私への気持ちを、息をするのも辛い状態の中、私に伝えようとしていたのだった―\r
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